CO2による地球温暖化説に対する新しい反論 宇宙線、太陽活動による気候変動説/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・U」登山クラブ

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話題30  CO2による地球温暖化説に対する新しい反論 宇宙線、太陽活動による気候変動説

 
夏は毎年暑くなっていると感じていますが、この冬は激寒で降雪量も通年の2倍以上にもなり、日本海側の人々は苦労されています。
 夏冬の寒暖が極端になっているように思えます。

 これについて"CO2による地球温暖化"が原因とするストーリーがまかり通っています。このIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による"CO2による地球温暖化説は国連も主要国も認めたものです。そしてこの対策を進めるための国際的な取り組みが進められています。
前米国副大統領のゴアやIPCCのバチャウリ議長(インド)がノーベル平和賞をもらいました。



地球温暖化CO2原因説の主張のベースになったホッケー
スティック様温度上昇

 ところが、この説の根拠となっていたホッケースティック様温度が実は主力学者による捏造であることが2009年に暴露され、IPCCもこの事実を認める事態になっています。ウォーターゲート事件をまねたClimategate事件というスキャンダルになりました。しかしIPCC自身は"CO2による地球温暖化"というドグマは依然正しいと主張しています。
 これに対して、地球の気候変動は太陽活動が原因でむしろ地球は現在寒冷化のプロセスにあるという説がかなり認められてきています。デンマークのスベンスマルク(Henrik Svensmark)という地球物理学者他が主張しているものです。
 宇宙線とは宇宙を飛び交っている放射線で、陽子線(陽子 H+イオン)が主で他にその1/10量のアルファ線(ヘリウム原子核He++)他からなっています。太陽系が属する天の川銀河やそれより遠く数限りなくある他の銀河系の超新星爆発で発生しています。
しかしそれらの一次宇宙線のほとんどは太陽から出るイオンの流れである太陽風の中の磁場により、跳ね除けられ、地球に到達するものは少なくなっています。地球は太陽の磁力線によって宇宙線から保護されています。
 こうした宇宙線は地球表面の気体の分子に当たり、新たに生まれた陽子、中性子、パイ中間子、ミュー粒子、電子、ガンマ線などの放射線二次宇宙線となります。
 特に気候変動、雲生成に関与するものは地上にまで届くミュー粒子(高速の電子が窒素、酸素等の分子と衝突してから生成するマイナス電荷の粒子)であるとスベンスマルクは考えています。

 宇宙線の量は地上0kmの線量率でその他の天然放射能を含め0.04〜0.1、地上4kmでは0.14、6kmで0.33、8kmで0.84、そして12kmでは3.01あるいは16.1マイクログレイ/時間になっています。
 人工衛星では40マイクログレイ/時間以下で一日で地上の1年分の放射能を浴びると言われています。旅客機の乗務員や人工衛星の乗組員はかなりの危険な環境にあります。ですから火星へ人を送るというようなことは宇宙線からの保護をしっかりやらないとできない話です。

 太陽の活動は黒点活動で現されます。その黒点は磁力線の出口であることが今は分かっています。黒点数の記録は1600年頃からされていてこの活動はきれいな11年周期となっていましたが、最近は14年周期になってきているとのことです。太陽活動の周期が長くなると地球の平均気温が下がることは下の図にあるようにクリステンセンらの考察でも明らかにされています。
 光量の変化はわずかで気候変動を起こすほどでないこともすでに分かっています。
 スベンスマルクは黒点活動(黒点、太陽の磁力線)が弱まると宇宙線が地球に多く降り注ぐようになり、先の二次宇宙線ミュー粒子が地球表面の酸素分子と電子と亜硫酸ガスから硫酸からなる超微粒子の生成を触媒(促進)し、これが雲生成の核となり、雲を増加させ、地球を寒冷化することを主張しています。雲の量(特に3000m以下)のデータを人工衛星の1980〜1995年のデータから求め、宇宙線の長年のデータと比較して一致すること見出しています


   





 
その後地球温度を化石等の炭素の同位体比13C/12Cからそして宇宙線の降下量を岩石の酸素の同位体比18O/16Oによって計測することによりより古い年代、1万数千年前までの対応も取っています。
 さらにこのスベンスマルクに同調したエルサレムの天体物理学者ジャヴィブ(Nir Shaviv)は数億年も遡って太陽や地球が天の川銀河の中の渦状腕や渦状腕間を移動してきた歴史と地球の寒暖期との対応も示しました。実際には簡単な対応だけではなく、別な要因も考慮に入れる等なかなか複雑ですが、理屈を通しています。


    

 
この宇宙線と地球の寒暖の関係(特に、活動周期が伸び、黒点活動が異常に低下している近年については寒冷化)の理論については"CO2による地球温暖化"理論にもとづいて研究や開発を推進して膨大な金額を投じている各国政府や学会からは猛反発を食って、迫害されてきましたが、CO2による温暖化説では説明できないデータも多く出てきていて、どうやら無視できないものになってきたような気がします。

 平均気温はIPCCが言うようなCO2の増え始めた1900年から上昇するのではなく、それ以前の1800年頃から上昇していたというのが正しいようです。
 CO2の濃度上昇は温度上昇に先立つものでなく、逆に温度が上がってから遅れて上昇しているデータが出ています。海やツンドラ氷の中のCO2が温度上昇によって溶け出してくると言えます。
 またCO2濃度が上昇すると地球の平均気温が際限なく上昇するということについても、過去に現在以上のCO2濃度の時代があったもののその時、気温は上がらなかったなどCO2による温暖化説には都合悪い研究結果が次々に出てきています。
 CO2による温暖化説によれば21世紀中の温暖化は0.5〜6℃とされていますが、スベンスマルクはCO2の効果はその数分の一に過ぎないと考えています。CO2による温暖化がそれらしく見えるのは最近100年までのことで、特に直近のCO2濃度の急激な上昇に対し異常な温度上昇は21世紀になってからは止っていると言っています。
 現在黒点は活発期に向かう時期ですが、黒点がほとんど見られない異常な状況が続いていて、温暖化より、1640〜1720年に起こったミニ氷河期、黒点がほとんどないことを観察したイギリスの天文学者マウンダー(Walter Maunder)の名を取ったマウンダー極小期の再来が心配されています。
 バイオリンの名器ストラディヴァリウスはこの時期の成長が悪く、年輪の巾が過去500年で最も狭く密度の高いトウヒ材を用いていることも下記の「不機嫌な太陽」に語られています。

 ヨーロッパでは関心も高く、世界最高の加速器を持つスイスにあるCERN(欧州原子核研究機構)でも宇宙線と雲生成の関係について2000-2005年に実験が行われ証明されています。

 Climategate事件のその後ですが、欧米ではマスコミや議会の追及も厳しくデータを捏造した英国、米国の研究者や研究所長がその職から追われるなどしています。彼らは多額の研究費を得ていたのです。またバチャウリ議長も彼の研究所に多額の金が流れています。ゴア大統領もCO2の排出権取引などで、膨大な利益を得たことも明らかにされています。日本でもCO2抑制のための産業の経済負担は膨大ですし、排出権を買うために外国に10兆円以上を支払うようなことが考えられています。科学スキャンダル、経済、政治スキャンダルになるかも知れない大きな問題です。

下記の本は分かり易く書かれています。表示した図もこれらの本から転載させてもらいました。

最近、NHKのサイエンスZeroでも太陽活動の低下やスベンスマルク説を取り上げていました。

スベンマルク他著 「不機嫌な太陽」気候変動のもうひとつのシナリオ 恒星社厚生閣 2,800円 2010.3 235ページ

柴田一成著 太陽の科学 磁場から宇宙の謎に迫る NHKブックス1149 2010.1 970円 213ページ    

深井 有著 気候変動とエネルギー問題 CO2温暖化論争を超えて 中公新書2120 2011.7.25 268ページ  2012.3.17

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