7月23日(月 ) 晴れ
冬の晴れた日ニセコの山の上から羊蹄山に向かってスキーで滑り降りる気分は格別である。今夏、村上さんに誘っていただいて思ってもいなかったその羊蹄山に登る機会が訪れた。
登山ルートは4つあるが真狩コースを登った。前泊したユースホステルで作ってもらったジャンボおにぎりを3つ持って出発。広々とした羊蹄山キャンプ場を真っ直ぐ通り抜けた所に登山口がある。キャンプ場の正面に見えるはずの羊蹄山は雲の中であった。
登山届けを出し、トドマツやエゾマツの林を歩いていく。1合目、南コブ展望所分岐、2合目、2合目半・・・と次々に標識が出てくる。だんだんと傾斜がきつくなっていくがペースを作って黙々と登る。8合目からは視界が大きく開け、ガレ場を歩いていく。いつのまにか青空になっている。ニセコスキー場がよく見える。
9合目は避難小屋との分岐で私達は頂上へ向かう。地味な花だと思っていたタデの黄色や紅色の花が光を受けてキラキラと輝いてとてもきれい。タルマエソウ(イワブクロ)もあちらこちらに咲いている。オトギリソウやイワギキョウなどお花の色はどれも鮮やかで眩しい。空は青く気持ちが良い。
避難小屋の赤い屋根がだんだんと小さく見えるようになって火口のコルに到着。摺鉢状のお釜の向こう正面には山頂標が見える。外輪山を一周する。岩場のある方から左回りに頂上へ向かう。岩峰をいくつも越えていく。高度感があり下方には尻別山が見えた。小さいけれども形は富士山である。
火口コル付近から避難小屋とニセコ連峰を望む お釜(火口)
外輪の東にある山頂 山頂付近から岩尾根の外輪を見る
山頂に着くと登りでは少しの登山者にしか出会わなかったがいつのまにかたくさんの人達で賑わっている。トレランの練習だろうか?走っている人も居る。山頂標識の少し先に一等三角点がある。標高は山頂より低く、昔はここを山頂としていたらしい。登山口では曇っていたが雲ひとつない青空の頂上で申し分ない。火口の中にはわずかな雪が残っている所があった。
三角点を過ぎてなだらかな登り下りを繰り返し、お花畑、旧小屋跡を通り過ぎ、9合目に戻り避難小屋へ向かう。小屋までの道もお花が多く特にニッコウキスゲの群落は満開であった。
こちらに向かう人は少ないようで小屋の管理人を毎年訪ねて来ているというおじさんと出会い、北海道のいろんな山の話をしたり、お花の写真集を見たりしてゆっくり過ごした。
下山途中で手持ちも水もなくなり、ノウゴウイチゴの実を見つけ喉を潤す。時々リスも出てきて上手にイチゴを食べている。その姿がとても愛らしい。脚の疲れも感じてきた頃キャンプ場に着いた。振り返ると今朝見えていなかった台形の羊蹄山が大きく見えていた。 (岡村)
参加者 4名 会員2名(村上、岡村) 他2名
コースタイム
7月23日(月) | |
登山口 | 5:05 |
お釜 | 9:15 |
山頂 | 11:00/- |
一等三角点 | 11:30 |
避難小屋 | 12:40/15:00 |
キャンプ場 | 18:10 |
駐車場 | 18:20 |