丹波 筱見四十八滝から八ヶ尾山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

丹波 筱見四十八滝から八ヶ尾山(667.5m)

20211113日(土) 晴れ

 福住のコンビニで車3台、9名の会員が集合して筱見四十八滝へ向かう。15分ほどで小さな東屋と広場のある登山口に着く。

 コロナ禍で人気があるというキャンピングカーがこんな所にも1台止まっている。 ルート案内板をみて登山道に入る 
 直ぐに手洗い滝があらわれ、次は祠のある肩滝、弁天滝どれも高低差の少ない小ぶりな滝だ

 岩に阻まれた根が地表をクネクネと被っていて歩きにくく滑りやすい路から一旦下った所が長滝で、丸みを帯びた長い白紐をたらす様に滝壺に流れ落ちている。このところの好天続きで水が極端に少ないそうだ。

 登山路に戻りそれから岩をよじ登ったり、鎖場をトラバースしたりして下ると大滝が現れる。

 登山口の案内板に「多紀アルプスからの渓流が巨岩、奇岩の間を縫いながら多くの滝をつくっている」と書いてあったが巨岩、奇岩とは大滝の事かと思えるような巨大岩だ。ここも水量は残念ながら岩壁を湿らす程度で、滝の醍醐味を味わく事はできない。ここで滝めぐりが終わる

 回り込んで進むと今度は鎖場の連続となり、大岩のトラバース、巨大岩の絶壁の登りとスリル満点を楽しんで一休み。

 
篠目四十八滝の駐車場 トイレ、休憩舎、キャンプ場がある     
 
長滝 落差10m程 水量春の1/1000ほど    大滝 左岸の岩壁が凄い
 
一枚岩の登り    同左
 
一枚岩の上から見た左岸    岩の周りは紅葉が始っている 

 ここからは景色が一変して、落葉樹の森へとはいる。落葉もはじまっているがまだ紅葉も十分に楽しめる。

小金嶽への分岐を左に見て、明るいU字の谷を上り詰めると気持ちの良い尾根に出る。少し早いがランチタイムとする。

 膝のまがりが悪い私は何時も段差のある座り場所を探す。丁度良い切り株を見つけてそこに座ると(スズメバチ?)大きなハチが弱弱しく飛んでいる。静寂を破られて様子をみにきたが、安全と判断したのか、飛ぶのに疲れたのかすぐに姿を消した。

 初冬の光に優しく包まれ、黄色と淡い朱色に紅葉した森の中にいると心が溶けるように自然に同化して、粗末な弁当さえも美味しく感じる。 食後のデザートを皆さんからいただき、満腹で八ケ尾山へと歩を進める。

 
滝と岩壁を過ぎると盆地となり椿そして落葉樹林となる   カエデの紅葉 
 
昼食    アベマキ(ブナ科)の切株 この辺のナラ、カシの種類では
表皮のコルク層が厚いアベマキが多い 

 幾度かの緩やかなアップダウンを繰り返すが、積った枯れ葉を踏みしめての気持ちの良い尾根歩きが続く。 清水さんがこの山行後のアルバムのコメントに若山牧水の詩「枯野の旅」を紹介してくれているが、暮坂峠への山路をここと同じような景色を味わいながら牧水は山旅を楽しんだのだろうか

 やがて岩場の細尾根になってくる。 花芽をつけたヒカゲツツジが丈を低くして岩にへばりついている「春には花が咲き絵になる景色がみられるだろうなぁ」と思いながら足場を確保しながら進む

 下って、急斜面を登った所が山頂かと思ったが残念ながら西ノ峰と書かれたプレートがぶら下がっている。目の前で丸い山頂を見せているのが目指す八ケ尾山だ。
 一度ドーンと下ってから急斜面を登りかえすとやっと広い山頂の八ケ尾山に着く。

 360度の眺望はあるが山座同定できたのは西に多紀アルプス延長上の小金ケ嶽、三岳のみの情けなさだ
 水分神社の祠もある。(麓にため池があるし雨乞いの神社?かなぁ。国道173合の向こうの山は雨石山(611m)とも言うし。)

 
しばらくはきもちのいい落ち葉の林の尾根が続く    570mピークふきんから見た八ヶ尾山 
 
コルを過ぎると岩尾根が続く    八ヶ尾山本峰手前の西ノ峰 
 
山頂のふわふわのスギゴケ    山頂での記念写真
 
東南東に愛宕山などが望める 中央左が地蔵山(947m9)、
右が愛宕山(924m)  手前の山は雨石山(611m)と櫃ヶ嶽(582m)
  西には小金ヶ嶽(725m)と多紀アルプス最高峰の三嶽(793.2m9
   
 小金ヶ嶽と三嶽    

 記念写真を撮った後、小原の里に流れる谷(破線の地図記号)に沿って下山の予定だ山頂には今縦走してきた路の他に、西南へ下る所と北から東へ続く稜線に下る所の2か所にピンクのリボンがついている
 予定通り後者に進むが、山頂の殆どを覆っている苔の上は人が歩いた気配がなく、ピンクのリボンまでフアフア状態だ

 先ず、昔リーダーが下ったという山頂から下った鞍部の辺りから沢に降りられる場所がないか探したが今は転げ落ちそうな急坂しかなく無理な気がする。
 次に谷の東側の支尾根に乗って沢に降りられないかと思ったが、その尾根に取り付くまでの地図記号が岩のマークだらけでここを先に進むのも勇気がいる。

 それでも適当な場所がないか探しながら歩いていると、今日のリーダーが528mピークを過ぎた後、173号線を目指して下る決断をしたらしく真っ直ぐ東に進んでいる

 皆から離れると迷子になりそうなので、両手で枝をつかみ、足はカニの様に斜面にたいして横に置き、踏み跡のない標高差150mの激急坂をひたすら下って、下って後を追いかける。やっと藤坂川と田のある道に降りて173号線にでる。

 そこからは小原の里を通ってまずは弁天池を目指す。 農作業中の村人から「何処に行くの」と聞かれ「四十八滝入口」と答えると遠い所まで行くような顔をされ少し不安になる

 里のオオイチョウの横を通り民家からどんどん離れて西の山の方へと進む。
 八ケ尾山の南側登山口を右にみると間もなく道が行き止まりになり、弁天池に着く池のダムの法面につけられた階段を90段程登り、左側から回り込むと薄暗い谷に入っていく 木々も倒れている踏み跡のない荒れた沢筋を鞍部に向かって登る。

 思いがけない急登に息があがり「しんどい」と思ったら峠に着いた。暫く休憩して、反対側へ下る。
 路はついているが途中からここも激下りで疲れた足にハッパをかけながら注意をして下ると間もなく車道にでた。

 
東斜面の急勾配斜面を下る    筱見四十八滝への道に出る 

 四十八滝登山口広場に日が暮れないうちに戻れてホットする

 標高700mに満たない山歩きだったが滝あり、岩登りあり、きれいな紅葉ありの変化に富んだ魅力あるコースだった。  (文 村上)


コースタイム

筱見四十八滝駐車場 9:20/9:35 所要時間 9:50
長滝 9:55/10:00 歩行時間 5:35
大滝 10:15 休憩時間 1:15
岩場上 10:35/10:40 測定機器 スマホ
小金ヶ岳方面分岐 10:55 ソフト ジオグラフィカ
11:10 測定点数 298
600mピーク東北 昼食 11:15/11:55 歩行距離 8:73km
コル(510m) 累積登高 893m
西ノ峰(640m) 12:40 累積下降 893m
八ヶ尾山(677.5m) 1255/13:10 ソフト ジオグラフィカ
コル(580m) 13:25
528mピーク 13:50
440m付近 14:05/14:10
藤坂川の箸 14:35/14:45
小原 15:10
弁天池ダム 15:25
15:50/15:55
市道 16:15
筱見四十八滝駐車場 16:25/16:35
川西池田駅 8:00
福住 ローソン 8:55/9:05
筱見四十八滝駐車場 9:20/9:35
筱見四十八滝駐車場 16:25/16:35
福住 ローソン 16:50
川西池田駅 17:50

 
 筱見四十八滝から八ヶ尾山トラック地図

参加者    会員9名(植木、清水、白柳、塚本、永井、橋爪、南井。村上、山岡)

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