鈴鹿 綿向山~竜王山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ



鈴鹿 綿向山(1110m)~竜王山(826m)山行記録)

2015年2月11日(水祝日) 晴れ時々曇り
 大阪からの4名は清水さんの車で蒲生スマートインターを降り、のどかな田園風景の中を待ち合わせ場所のコンビニへと急ぐ。そこから滋賀県在住の南井さん達4名と合流し、綿向山登山口のある駐車場へ向かう。車中から見える綿向山山頂は薄い雲のベールに包まれていて樹氷が期待できそうだ。1番奥の駐車場に3台の車を止め、8名が揃って出発する。雪中の綿向山山行は昨年に続き2度目の例会となる。

西明寺川沿いの路から階段を登ると林道にでる。昨年はここでアイゼンを付けたが今年は未だなくても歩けそうだ。林道が終わると水無山北尾根コース分岐があるヒズミ谷合小屋に着く。衣服調整をすませて私達は表参道コースへ進む。

 太い金網の様な短い橋を渡り、植林帯の急な山腹を九十九折りに登っていく。多くの登山者に踏み固められた雪路はスリップをしやすくストック1本の私は足の置き場を選びながら慎重に登る。やがて「アイゼン装着」の声がかかる。アイゼン装着後は緊張から解放されて歩きやすくなる。3合目標識のある林道を一旦左に少し進んで斜面を少し登るとあざみ小屋に着き、暫し休憩をとる。さらに九十九折れの山腹を登るとオレンジ色屋根の5合目小屋に着き、見晴らしが良くなる。正面に、トレースがあれば縦走予定の竜王山がドシッと見える。

 
綿向山登山道入口の駐車場    ひみず沢出合避難小屋
 
五合目避難小屋  

暫く眺望を楽しんだ後は山頂を巻きながら平坦な路を7合目の行者コバまで歩く。行者コバからは冬路に進み、自然林の急尾根を山頂まで150m余り直登する事になる。長~いエビのシッポや綺麗な樹氷のトンネルの路が続き気持ちは高ぶるが、急登に足が思うように進まなくなってくる。暫く歩いていなかったので覚悟はしていたが息が上がる。後ろから追いついてくる人達に路を譲りながらゆっくり進むとやがて山頂に着く。写真を撮りながら付き合ってくださった清水さんに感謝です。
 山頂は相変わらず沢山の人で賑々しく、カラフルな上着が白い雪に映えている。
 鋭角の鎌ヶ岳やドッシリと存在感のある雨乞岳を見ながら昼食を摂る。
 和田さんがヒップソリで楽しそうに斜面を滑っている。私も好奇心に駆られ、ソリを借りて滑ってみるが思っていたよりスピードが出て怖い。1回で降参する。その後、清水さんの動きを模範にピッケルを使って滑落防止の練習をするが、それも若い和田さんにまかせ、私はイメージトレーニングにとどめる。

 
7合目付近からきれいな樹氷が見られる 中央の樹氷
は長さが30cmにもなっている 
  山頂での昼食 
 
山頂で滑落防止訓練    山頂で記念撮影 

 山頂を堪能したあとは記念撮影をして竜王山、雨乞岳への分岐標識から北に伸びる緩やかで明るい尾根に入る。右は崖なのだろう雪庇が張り出している。振り返ると真っ白な綿向山の山腹に拡げた手の様に木々の細い枝が細部まで見えて、モノクロイラストを描いたようで綺麗だ。

「ブナの珍変木」の看板がある。雪の重みで幹がアーチ型に曲がり成長したブナの木らしい。くぐると幸せを呼ぶと書いてあるが、「身体が抜けないかも」と思案していると「もう幸せなので」の声も聞こえ、通り過ぎる。

 南井さんの「踏み跡があるし竜王山に行こうか」の声で計画通り竜王山縦走コース標識を見て左に下る。
いきなりの急坂だ。小枝や木に摑まり、足の引っ掛かりがない所はヒップと両手の4点確保?で足を滑らせて進む。下りきると平地が暫く続きシャクナゲの木が多くなる。「花の時期は綺麗だろうなぁ」思いながら少し登ると962mピークに着く。ここからはさらに超急坂を下る。固定ロープが取り付けられているが積雪に埋まっている部分もあり当てにできない。悪戦苦闘しながら下っていると清水さんがピッケルでステップを作ってくれている。足の引っ掛かりができて少し楽になり、まもなく鞍部に着く。2回の急坂を下って(合わせて270m程)鞍部に立った時は「もう下山してしまったのか」と勘違いするほどだった。確かに「竜王山縦走コースは急坂の難路です」の看板に偽りがない。

 
竜王山へと続く尾根 背景は綿向山    竜王山へと続く尾根 
 
竜王山へと続く尾根 少し雪庇もできている    竜王山へと続く尾根 を行く 
   
急傾斜の硬い雪面にステップを切り下る     

 三峰山(913m)まで登りかえした先を直角に方向を変えて下る。登り下りを数回繰り返すとオンバノフトコロと標識のある鞍部に出る。そこからは、すぐに2棟の送電線のある竜王東に着く。360度の展望がある明るい場所だ。南にオレンジ屋根の5合目小屋が見え、今まで歩いてきた稜線も目で辿れる。眼下は日野の町だろう。

小さなアップダウンを繰り返すと竜王山に着き、後は下山するのみとなる。南へシャーベットに土を混ぜ合わせた様なドロドロの階段を下ると、千畳平の看板がある緩やかで明るい広がりのある斜面に出る。トレースがなければルートを間違いそうだ。路が自然林から植林帯に入ると九十九折れになり、やがて林道に出る。竜王山登山口の標識がある。アイゼンを外して林道を道なりに進み、荒れた公園の分岐を左に取ると朝止めた車の駐車場に戻る。

樹氷が目的の登山は出発が早く、綿向山山頂をピストンの人が多い事もあるのだろうが殆どの車がいなくなっている。ここで解散をして滋賀在住の人と別れる。

私達も今日は車の渋滞がなくて、スムーズに帰阪できた。何時も長い距離の運転を有難うございます。(村上)

 
送電線付近から綿向山を望む   竜王山山頂で
 
 奈良時代には寺もあったという千畳平 林道に着く 登山届けの箱がある
 
西明寺前    日野町から見た竜王山(左)と綿向山(中央) 

参加者    会員7名(南井、清水、白柳、瀧井、村上、山蔦、和田)、会員外1名(深尾)、計8名

コースタイム

登山口駐車場(310m) 8:40/9:10 池田駅 6:45
ヒミズ谷出合小屋 9:25/9:35 千里中央 7:10/7:15
620m地点 アイゼン装着 9:55/10:05 吹田IC 7:25
3合目小屋あざみ小屋 10:20/10:30 蒲生IC 8:10
5合目 10:50/10:55 日野町河原西 8:20
稜線 (940m) 11:10 登山口駐車場(310m) 8:40/9:10
7合目(990m) 11:20
竜王山分岐 11:45
綿向山(1110m) 11:50/12:45 登山口駐車場(310m) 16:05/16:15
竜王山分岐 日野町河原西 16:30/16:40
1080mピーク 13:00 蒲生IC 17:00
962mピーク 13:15 中国豊中IC 17:55
最低鞍部(830m) 13:35 池田駅 18:10
三峰山(913m) 14:05
送電鉄塔(842m) 14:25/14:40
竜王山(826m) 14:55/15:00 出発~帰着までの時間 6:55
林道(540m) 15:30 歩行時間 5:05
西明寺前 15:55 休憩時間 1:50
登山口駐車場(310m) 16:05/16:15 歩行距離 11:07km
累積登高、下降 1054m


 
2015.02.11 鈴鹿 綿向山~竜王山トラック地図 

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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