北アルプス後立山連峰縦走
2011年9月12日(月)〜15日(木)
12日から15日まで白馬連峰を縦走してきました。
9月に入っていい天気も続いているので行ってきました。小屋泊まり3泊4日(夕飯は小屋食、朝昼は炊飯やバン食)です。
12日(月) 曇り、 13日(火) 晴れ、 14日(水) 晴れ、 15日(木) 晴れ時々曇り
1日目 栂池ー白馬大池(泊)
2日目 ー白馬岳、旭岳(白馬頂上小屋泊)
3日目 ー杓子岳ー鑓ヶ岳ー天狗ノ頭ー不帰ノ険ー唐松岳(唐松小屋泊)
4日目 ー五竜岳ー遠見尾根ー地蔵ノ頭=(ゴンドラ)神城=八方温泉
のコースを歩きました。写真撮影が主目的です。
大雪渓ー白馬岳ー雪倉岳ー朝日岳や遠見尾根ー五竜岳ー鹿島槍ヶ岳は昔歩いていますがその間の稜線は初めてです。
往復はJR利用(白馬駅着、発)です。
下界はカンカン照りで厳しい残暑が続いたようですが、山はずっと8時頃からガスがかかることが多い天気だったそうです。しかし私の場合幸いにも2日目
と3日目はほぼ終日いい天気でした。気温は朝は10度以下、昼間は15度程度でした。
9月12日(月)は新幹線、特急、特急と乗り継いで白馬駅に着き、そこから栂池高原駅へバス、そしてゴンドラで栂の森駅、ロープウェーで自然園に着きました。以前車で行った林道はこれらの交通手段が完成したとき一般者には利用できなくなったそうです。
自然園には大きなヒュッテ、山荘、そしてビジターセンターが並んでいました。山荘のレストランでそばの昼食を摂ってから天狗原経由、白馬大池へ出ました。大池山荘の周辺は一面のチングルマで白い穂が夕陽の逆光に光っていました。
9月13日(火)は快晴で、池がきれいに見えていました。NHKのドラマ「竜馬が行く」のタイトル場面の竜馬が立つ稜線の撮影場所という船越ノ頭、小蓮華岳を経て白馬山頂へは順調に着きました。
白馬山荘で宿泊手続きした後、西に聳える旭岳(2867)に登りました。清水(しょうず)岳(2603)とともに以前から気になっていた山です。縦走路からはずれているためほとんど登られることがありません。
清水岳はさすがに遠く、旭岳だけ登りましたが、崩れ易いガレ場にトレースが少しあり、上は瘠せた岩稜になっていました。
夕刻は剱岳が感じよく見えました。
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白馬大池の朝 |
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小蓮華岳付近のトウヤクリンドウ |
9月14日(水)は杓子岳、鑓ヶ岳を越えこの連峰縦走路の最大の難関、天狗の大下りと不帰ノ嶮を抜けました。遠くからでも白く見える鑓ヶ岳の西面は本当に広いガレで、真っ青な空といいコントラストをなしていました。
不帰ノ嶮は岩のピークが4つ並んでいてこの岩壁を垂直に登ったり、横にへつったりしてわずか1kmのところを3時間かかります。ウイークデイでも登山客はそこそこいる白馬連峰ですが、この区間はこの日でも10人以下と思います。
ペンキでの矢印や丸、そして肝心のところには鎖やハシゴもあって注意深く行けば通れるところですが、槍ヶ岳の穂先を5,6回往復する以上の緊張感と技術が要ります。崖の下でこれを登るのかと思うと気が引き締まりました。
実はこの日の朝、名古屋の3人のパーティが私とは逆の向き(北向)していて男性1名(68歳)が北峰の東に200m転落して亡くなりました。ヘリで収容されたのは夕方とのことで私が通過してからのことでした。ヘリが飛んでいる音は聞きましたが、現場は全く分かりませんでした。
ところが私を不帰ノ嶮の手前のキレットで抜いて行ったドイツ人の軽装の青年も私より遅れてしまったテントの若者ほか1名の人たちも道に迷い、その収容作業の現場を見たそうです。なぜか狐に騙されたような気持です。唐松小屋で再会したとき、ドイツ青年はルートが分からなくなって本当に怖かったと言っていました。結局私の方が早く小屋に着いたようです。
二峰北峰で東に向かう小さな稜線があり、これを右に逆に向かう必要があるのに真っ直ぐ東に進んでしまったのではないかと思います。
北から来ると路が東に向かっていることが分からず真っ直ぐ南に向かっているように感じます。私もルートが反転して北に戻ってしまうと感じて非常に妙な感じがしました。
天狗の大下りと不帰ノ嶮については下記のURLがよく感じで分かります。