湖南アルプス 太神山、矢筈ヶ岳山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

湖南アルプス 太神山(599.6m)、矢筈岳(562m)

2022年410日(日)  曇り

 新型コロナウイルスの感染数が最も多かったオミクロン株主体の第6波もピークを終えた様子になり、昨年12月のポンポン山以来の山行を実施することとなった。

 気になっていた総会も、2021年分も実施できていなかったので、それも実施しなくてはならず、忙しい山行となりそうだ。それらを勘案して、アクセスが楽な湖南アルプスの太神山、矢筈ヶ岳を縦走することとした。

 桜も満開の瀬田川東岸のファミリーマートに集合する。対岸は石山寺で、桜の花も多い。川には朝からオールをそろえて川を上り下りしていた。

 
石山寺と瀬田川 

 ここから住宅地を抜けて、太神山から流れてくる、明神川沿いの道を行き、富川路が分岐する地点の幅広になった場所に車を止めて、身支度する。われわれの他にも2台駐車していた。

 舗装道を行くと迎不動の祠がある。
 更に行くと舗装道は左に急カーブしている川に沿って踏み分け路があるので、こちらを取る。奥にある第二堰堤手前の急坂を登ると、また元の舗装道に出る。
 ついで太神山への山路に入り林の中を登る。やがて左に小さな地蔵堂があり、更に登ると右に泣き不動がある。

 すぐに矢筈分岐に着く。ここからきれいに踏み固められた、痩せ尾根をたどると、信楽方面への分岐に出る。不動寺の境内はここからわずかだ。

   
迎不動    路端の石仏 
   
第二堰堤と大津市郊外を望む    地蔵堂 
   
450mで小休憩   矢筈分岐 

 ⑥地蔵を杉て不動寺に入ると、いくつかの建物やお堂が広場を囲むように建っている。右側に急な石の階段があり、左奥の高みには鐘楼が見られる。
 鐘楼の奥に山頂があると錯覚して、鐘楼への階段を登ると、それより上には、山頂らしいものはない。もとに戻り、境内は入り口のそばの急な石段を登ると本堂があり、その後ろに山頂があることが分かった。

     
六地蔵   不動寺境内 
国の重要文化財、不動寺本堂の説明    懸崖造りの本堂 

 石段の途中から見上げる本堂は、清水寺の本堂を下から見上げるのよく似ている。本堂や舞台を支える木組みは高い崖からせり出しているが、杉の木立に半分遮られて、凄さを増している。
 本堂は檜皮葺きで懸崖の木組みもろとも国の重要文化財に指定されている。

 
 寺の創建は比叡山延暦寺の中興の祖、智証大師(814-891)によるが、この本堂は、それ以降に再建されたものらしい。

 石段を登り切ると小広場があり、その傍の2個の大きな丸い花崗岩が寄り添っている。その石の下は本堂はを支えている崖で本堂の屋根に食い込んでいる。面白い造形だ。

 その先が太神山の山頂で二等三角点がある。木々に囲まれていて残念ながら展望はなぃ。記念写真を撮って、先ほどの小広場で昼食とする。

 食事が済むと、懸案の2022年の総会を開き、要領よく議事も済んで、下山にかかる。

   
 本堂の上には丸い巨石が2個ある   太神山の二等三角点(599.6m)
   
山頂で   矢筈分岐 
     
本願谷への分岐    

 矢筈分岐からも緩やかな路が続く。1km弱行ったところに、右への路を指して「本願谷崩壊のため通行不可」の表示かある。本願谷とは、この分岐を右に行って、天神谷の第二堰堤の下に出る谷のようだ。

 この分岐は左側「矢筈へ」の路を取る。少し行くと登り勾配になり、矢筈ヶ岳手前の笹間ガ岳分岐(出合峠)に着く。ここから更に登ると矢筈ヶ岳だが、山頂手前の右斜面にイワウチワがきれいに咲いている群落があり、皆写真撮影に夢中になった。入山以後、花ひとつ見られなかったので、やっと渇きをいやすことができたようだ。この花のさくら色というべき色は、春初めにふさわしい。

 そして山頂手前と山頂では背の高いタムシバがいっぱいの花をつけていていた。  最後になって大いに花になぐさめられた。

 
矢筈ヶ岳山頂下のイワウチワの花    イワウチワの群落 
     
イワウチワの群落    矢筈ヶ岳山頂のタムシバ 

 小休憩の後出合峠へ戻り、左に笹間ガ岳方面へ下る。路はきれいで、楽だ。標高420m付近の稜線はコバミツバツツジが 多く、ピンクに染まっていた。

 やがて林が開けて、岩床にせせらぎが流れ、その岩の上を下るところに出る。左には河原状の砂利と芝の広場が現れた。御仏河原というらしい。きれいなところで、表面を滑らかに削られた岩にはたった10-20cm径の小さな甌穴が連続していて、その上をきれいな水が流れたり、岩が100m近く重なりあいながら走り下っている様はなかなかない景色だ。思ったより滑りやすいので、注意深く下る。

     
コバミツバツツジ   コバミツバツツジの群生 
 
 御仏河原の流れの中に見える小甌穴群    御仏河原を下から見上げる

 ここから下は平凡な岩混じりの山路となって、見るものもなく車を置いた林道の広がりに出た。

 懸崖造りの不動寺本堂、矢筈ヶ岳のイワウチワとタムシバそして御仏河原の岩と景色に満足した春の1日だった。  (: 清水)


コースタイム

池田 6:35 所要時間 6:05
千里中央 6:45 歩行時間 4:55
吹田IC 6:55 休憩時間 1:10
瀬田西IC 7:25 測定機器 スマホ
フアミリーマート大津瀬田4丁目店 7:30/7:50 ソフト ジオグラフィカ
天神川富川登山口 8:05/8:20 測定点数 306
迎不動 8:40 歩行距離 10.0km
舗装道折り返し点(第二堰堤下) 8:50 累積登高 711.6m
300m地点 休憩所 9:10 累積下降 711.6m
450m地点 9:35/9:40 ソフト ジオグラフィカ
矢筈分岐 9:45
不動寺 10:00
鐘楼 10:05
本堂 10:15
山頂 10:25/10:35
昼食 10:35/10:55
総会 10:55/11:20
不動寺 11:30
信楽分岐 11:40
矢筈分岐 11:45
本願谷分岐 12:05
出合峠 12:25
イワウチワ群落 12:3.0/12:40
矢筈ヶ岳山頂 12:45/12:50
出合峠 13:05
御仏河原 13:50/13:55
富川登山口 14:30/14:40
瀬田西IC 14:55
中国豊中IC 15:35
蛍池駅 15:40
池田 15:50


 湖南アルプス 太神山、矢筈ヶ岳トラック地図

参加者    会員7名(植木、清水、白柳、塚本、永井、南井、村上)  

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