京都北山 白倉岳山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

京都北山 白倉岳(949.7m)山行記録

2020627(土) 晴れ

 3月からの新型コロナウィルス感染による外出自粛で会の活動も3ヶ月休止した。
 619日に県をまたいでの外出も緩和されて、ようやくまた山歩きもできるようになった。

  年初に予定していた大台ヶ原も休会明けには遠く、別な山を探すこととし、アクセスが容易で、目新しい山として白倉岳を見つけた。位置的には安曇川を挟んで東の比良の武奈ヶ岳と屹立した山である。

  梅雨時期翌28()の天候が悪そうなので、予備日の27()にこの京都北山白倉岳への例会を実施した。

 比良や皆子山方面へ行く時の集合地、伊香立のローソンに予定より少し早く集合した。会員3名と南井さんが紹介した体験参加の女性2名、計5名だ。

 アジサイやネムの花が彩る国道367号を気持ちよく行く。道沿いに「鯖寿司」そして「鮎」の看板を掲げた小さな店が続く。安曇川の河原には鮎釣りの人が竿を伸ばしているのが見られる。何ヶ所かあるキャンプ場では家族連れが久し振りの自然を楽しんでいる。

  登山口のある村井集落に入る橋を渡った右にある駐車場に車2台を停める。鮎釣り客用と書かれているが、無料で誰でも利用できるようだ。

 

 駐車場から西の山側へ向かうと丁字路となり右前方に寺らしい大きな建物が見える。この建物の左に登山口があり、杉林の中を斜めに、そしてジグザグを切りながら登って行く。国土地理院の地図通りだ。

 やがて道は狭い山路に変わり、傾斜もついてくる。杉林の中で、展望もなく、特に見るべきものはない。

 標高470mおよび710m付近で一休みする。蒸し暑さで衣類も汗で濡れている。直射日光こそ射さないが、とにかく暑い。

 再び歩き出す。これまで通り主稜線から東に伸びた支稜を正直にたどる。季節のコアジサイがかわいらしい花をつけて迎えてくれる。、下生えは少なくなり、750m以上では踏み跡が斜面一面となり、落ち葉に覆われていて分かりにくい。

 稜線に近づくと、路は稜線に沿うように左折し、150mばかり行ったところで、主稜線の路に合流する。案内の標柱もあり村井コース出合とある。村井分岐の札もある。 左は白倉岳、そして右、北方向は大彦峠、桑野橋へとある。大彦峠はここより北北東約2kmの峠で西の谷の雲洞谷と安曇川本流を結ぶ峠だ。

  このポイントから距離にして200m、標高差30mを登ると烏帽子岳山頂に着く。平凡な頂きだ。右は鷹ヶ峰(2.3km)、左は白倉岳(1.1km)とある。鷹ヶ峰とは距離から考えて、北の823mのピークを指すらしい。 南側の木立の間から、目的の白倉岳の杉に覆われた円頭が見える。

 
村井入口の駐車場 後ろは安曇川と国道367号    主稜線合流点、村井分岐
 
烏帽子岳(880m(山頂    烏帽子から覗く白倉岳


 アップダウンのほとんどない稜線の路を行くと25分で白倉岳の山頂に飛び出した。ここで昼食とする。当初予定していた烏帽子岳より大分行程がはかどっていて、気持ちものんびりとする。南井さんら滋賀県勢から冷やされたノンアルコールビールの差し入れもあり、飲むと汗もサツと引いて気持ちいい。いつもの通り、いろいろなごちそうも出て、そろそろ出発という頃には、稜線を吹き渡る、風で濡れた衣類から熱が奪われて、寒さを感じるようになった。

  ここからは予定を変えて、主稜線を南にたどり、中岳、南岳へと縦走して、栃生口に降りることとした車を置いた、村井まで下道を3km歩かなくてはならないのは辛くもあるが、皆その気十分で迷いはなかった。

  予想もしてなかったが、白倉岳から南の稜線は、大きな杉の自然林となり、深山の趣きとなる。本当に感じのいい森だ。路もいい。すぐに左側に、斜めに傾いた大杉が現れる。形もいい。身軽な橋爪さんが中程まで登って「はい ポーズ」。

白倉岳(949.7m)山頂    白倉岳南のの稜線、左側にある大杉 登っている人が小さく見える


 さらに行くと中岳の山頂だ。ここにこめちいきでは最大と思われる大杉が立っている。左右2本のようにも見えるが、一本の杉だ。左側はまっすぐ上に伸び右側は一旦下向きとたりその後上に伸びている。幹まわりは8m近いと思われる。京都北山の稜線には井ノ口山や小野村割岳のようにこうした杉の巨木が残されていてうれしぃ。  

 
中岳(940m)山頂の大杉 巨木とも言える    中岳山頂の大杉
 
稜線のブナ林の路が気持ちよい   南岳(941m)山頂


中岳からさらに南岳、そしてその南の小ピークへと縦走を続け、そこから左に向きを変えて麓の栃生口に向かって降りる。村井コースよりも傾斜はきついが、路は整備されている。それでも標高930mの稜線から230m麓の標高差700mの下りはやはりかなりのものだ。かなり下って一休みしたが、まだ標高は600mを越えている。

   
コアジサイ(ユキノシタ科)  アジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ
等に見られる装飾花がない。
  栃生口登山口 


 最後の高度差100mの下りは急傾斜で緊張する。

安曇川西側の舗装道路に出てからは、急ぎ足で、村井までの3kmを歩く。女性陣も疲れを知らないようについてくる。 路や田のわきをほとばしりながら流れる、冷たく澄んだ水に暑さを対比させながら、安曇川脇の駐車場に着いた。

 これまで体験したことのない世界的な新型コロナウィルス感染拡大で3ヶ月もどこへも動けなかったフラストレーションを吹き飛ばせた山旅だった。 (文 清水)


コースタイム

川西 7:15
川西IC 7:25
伊香立 ローソン 8:20/8:30 所要時間
村井 川脇駐車場 集合 9:10/9:15 駐車場~山頂~駐車場 6:15
村井登山口 9:25 歩行時間 5:00
470m地点 10:15/10:20 休憩時間(訓練を含む) 1:15
710m地点 11:00/11:05 測定機器 スマホ
P757 11:10 ソフト ジオグラフィカ
主稜線 11:30/11:35 測定点数 330
烏帽子岳(880m) 11:40 歩行距離 11.1km
白倉岳山山頂(949.9m) 昼食 12:05/12:50 累積登高 934m
中岳(940m)、大杉 13:05/13:10 累積下降 934m
南岳(941m) 13:25/13:30
分岐ピーク(930m) 13:40
620m地点 14:25/14:30
道路 14:45
村井登山口 15:20
村井 川脇駐車場 15:25/15:40
伊香立 ローソン 解散 16:20


白倉岳トラック地図 

参加者    会員3名(清水、橋爪、南井)、体験参加2名(塚本、永井)  計5名

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