丹波 白髪岳、松尾山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

丹波 白髪岳(722m)、松尾山(687m) 

2013年9月22日(日) 晴れ
 9月8日の予定が雨模様で中止となり、22日(日)に再度の計画となったため、参加者がわずか3名となってしまった。2週続いた週末の悪天候も幸いなことに今回は1日中よい天気に恵まれた。
 古市駅で全員が集合した。ヒガンバナが畦を赤く染め、たわわに稔った稲穂の黄金色が広がる田園の中を住山集落へ向う。正面にはこれから登る白髪岳が形よくそびえている。
 住山の手前で路は天神川に沿って右へと曲がり、白髪岳と松尾山に挟まれた谷に向かう。今度は正面に松尾山が間近に現れる。
 やがて左、白髪岳および右、松尾山左右に分かれる分岐に着く。ここには白髪岳~松尾山のコースを示した大きな地図板があり、車を5、6台停められる駐車スペースもある。車で来る人が多いようだ。
 
 ここからすぐに山間の林道に入り、1km弱行くと右岸に渡る橋に出た。駅から1時間ほど歩いたのでここで最初の休憩を取る。さらに5分ほど行くと左側に屋根附きのの休憩所がある。さらに登ると材木で階段を作った立派な道に出たが、北へ緩やかに下っていてなにやらおかしい。GPSで位置確認すると白髪岳と松尾山のコルへ向っているようだ。すぐに取って返すと先の階段の左に標木があり"左白髪岳へ"、そして"右椿の森、親水池へ"と書かれている。左脇にロープが張られ、左の小谷へ向っている。ロープの脇に細い路がついていた。ぼんやり登っていると見逃しやすい。小谷を渡り、稜線に向って急な斜面を登る。地図にある路だ。
 稜線に出ると涼しい風が通り気持ちがいい。ひと休みしてからまた登るとすぐに岩場に出る。初めは岩壁の右を巻くがフィックスロープも張られている。ついで10m程度を真っ直ぐ登るが、ここもロープや鎖が付けられている。そこを登りきると稜線の岩を乗り越してから痩せた岩の稜線を渡る。

   
 住山入口付近から白髪岳(左)と松尾山(右)を望む    
     
 白髪岳稜線の岩場の登り    白髪岳の岩の稜線

 ここを過ぎると潅木帯に入りすぐに白髪岳の山頂に出た。マウンテンバイクをここまで担ぎ上げてきた2人の若者の他にも7、8名がいた。岩からなる山頂は360度の展望を得ることができた。北東には三岳(793)や小金ヶ岳(725)、南には虚空蔵山(592)やうっすらと六甲山が、そして西には西光寺山(719)などが峰を連ねていた。コーヒーを沸かしながら昼食を取っていると続々と登山者が登ってくる。20名近い団体もやってきた。さすが丹波の山では人気のある山で、この日50名近くの登山者に会ったようだ。

   
 白髪岳山頂(722)で    
     
 白髪岳山頂から北東の展望 篠山盆地と多紀アルプス
 中央は三岳(793)その右は小金ヶ岳(725)
  白髪岳山頂から南の展望 中央は虚空蔵山(592) 
うっすらと六甲山の山脈も見える 

 白髪岳から松尾山へは白髪岳を真北に下りそれから東へと向う。白髪岳の標高差70m の下りは非常に急勾配の路で、ロープなどに助けられて下る。689mのピークは南東側を巻く。ここから松尾山手前のコルまで登り下りも無く、路も広くなってラクラク鐘掛の辻というコルに出る。ここから北の文保寺へ向う路が下っている。 このコルから林の中の松尾山の山頂へはすぐである。山頂の標識の他、この山頂が南北朝の時代に南朝の猛尚蒋、護良(もりなが)親王の配下の酒井氏の城であったことを示す標識も立てられていた。
 松尾山からは南へと急な路を下る。さらに行くと千年杉という2本に分かれた巨木があり、やがて卵型の墓石が20基以上並んでいる広場に出る。これから向う旧高仙寺の僧侶の墓らしい。この墓所の手前を左に折れて水平路を行くと地蔵様、祠そして高仙寺本堂跡に着く。陽が差さず陰気な感じな場所だ。ここから暗い森の中の細い路を南へ下ると路は真っ直ぐ水平路と右へ半ば腐った丸木橋へと下る路に分かれる。後者は不動滝に通じるような気がしたが、道が荒れているようなので真っ直ぐの広い路を行くことにした。初めは植物の名標などもあり、ハイキングの路であったようだが、その後もなかなか下らず水平を保ったままである。落ち枝や倒木なとも出てきて、なにやら怪しい。その後の分岐ではなるべく不動滝から下る谷に近づくよう路を取ったが、路が荒れてきたので、杉の伐採地の斜面を下の路に向けて下る。下の路は広い路でそのまま車も入る林道へと続いていた。
 やがて住山の分岐点に着き、もう一度地図板を見直してみるが、水平路はそのまま林道に合流することになっているが、林道を歩いていてそれらしい合流点は見当たらなかった。今は殆ど使われない路になってしまったのかも知れない。山として面白く、人気も高い白髪岳側はしっかり整備されていたのに対して松尾山側は道標等の整備が遅れている。

 住山から古市駅へはまた1時間余の長い里歩きとなった。途中白髪岳で会ったマウンテンバイクの二人が下から自転車を押して歩いてきたのに会う。松尾山から東の稜線を下って、車まで戻る途中らしい。今回今年初めての山歩きというKさんには少し辛い歩きになったのではないかと思います。
 それでも岩場のスリルと山頂の展望、そして整備の遅れた道など変化に富んだ楽しい山行でした。
 (清水)

   
 松尾山(687)    松尾山南稜の千年杉
     
 卵塔墓所 高仙寺の僧侶の墓とも言われている    

参加者 会員2名(清水、白柳)、その他1名(K)、計3名


コースタイム

JR古市駅 9:56/9:00 所要時間   7:15
住山 分岐 955 歩行時間  5:50
林道 10:10/10:20 歩行距離  15:4km 
登山口休憩所 10:25 累積登高   887m
分岐 ツバキの森への路 10:30/10:45    
稜線 11:05/11:15    
白髪岳(566) 11:45/12:35    
松尾山(526) 13:30/13:40    
卵塔墓所 14:00/14:05    
高仙寺本堂跡 14:15    
分岐(790.6) 14:35    
林道(730) 15:05    
住山 分岐 15:25    
古市駅 16:15/16:47    


     
         白髪岳、松尾山トラック地図                      白髪岳、松尾山トラック地図 詳細

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

山行記録トップへ

「山があるクラブ・Ⅱ」 HOME