乗鞍高原、ブランシュたかやま スキーの山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・U」登山クラブ

山行記録

乗鞍高原、ブランシュたかやま スキー 

201429日(日)〜12日(水)

2月9日(日) 曇り後晴れ
 昨8日(土)夜から今朝にかけ、関東南岸沖を通過するいわゆる南岸低気圧によって、首都圏や関東甲信にかなりの降雪があったものの、我々のゆく中信地方は殆ど影響ないだろうと思い、予定通り出発した。
 7時、菩提寺PAで南井さんと集合して、名神、中央道を順調に走る。途中、大垣辺で雪の御岳が見えた。恵那ICを過ぎた頃道路の表示に「飯田以降雪のため通行止め」とあるのに気がついた。まさかと思ったがその後の表示で間違いなかった。飯田〜岡谷間を下道で行くには2時間余り遅れるものの、なんとかなると思えた。
 恵那山トンネルを抜けると、通行止めは伊那IC〜伊北ICに縮まっていた。いつもは冬でも大した積雪の見られない伊那谷も家々も田畑も一面に30〜40cmの雪に覆われていて景色が違う。南アルプスの峰々は霞んでいた。
 伊那ICで降りて県道で伊北ICに行き、また高速で松本ICまで走る。松本平はやはり30〜40cmの積雪で下道は雪道になっている。新島々、そして稲核ダム、奈川渡ダムを抜けて前川渡橋を渡ると周りの雪も深くなって、12時前に目的の乗鞍高原スキー場の下の宿舎「ペンション・カムス」に着いた。

 すぐに用意をしてゲレンデに出て、ロマンスペアリフト(554m)で一段上がった夢の平から高天ヶ原(2826m)と剣ヶ峰(3026m)のふたつのピークが見えた。ここから最も長い第一クワッド(1415m)が三本滝まで通じている。三本滝から第3ペアリフト(423m)となって最高地点となっている。まず最初の滑走をして下のレストランで昼食とした。
 この後かもしかコース(1000m 32/35°)、夢の平コース(800m 7/10°)、木の陰コース(800m 23/26°)、パノラマコース(980m 9/24°)、エキスパートコース(600 15/24°)、鳥居尾根コース(1500m 21/30°)、ダウンヒルコース(400m 21/30°)、スカイラブコース(700m 14/16°)等ほぼ全てのコースを2、3回滑ってこの日のスキーを終えた。途中から晴れ空も広がり、剣が峰もよく見えるようになった。硬かった雪も少し柔らかくなりなじんできたようだった。

 
 乗鞍高原スキー場から左に高天ヶ原、右に剣ヶ峰を望む

 最高点(1990)の正面を登り、右のツガの森の切り開きを1km近く進むと無木立の位ヶ原の雪の斜面が広がりここから肩の小屋(2760m)経由剣ヶ峰へ登れるようだ。位ヶ原から直接剣ヶ峰にも登れるらしい。近いうちに行ってみたい。ただしリフトは3月末までで4月になると位ヶ原まで通じるバスの利用ができる連休までは大変なアルバイトが必要だ。
 宿の夕食はしゃれたフランス料理で、メインディッシュは信州牛のフィレ肉だった。宿の浴室は広くはないが、3室ありそれぞれ内側から施錠してグループで使える形になっている。中性の無色透明な温泉で疲れを取って温かく寝ることができた。

10日(月) 晴れ
 朝食後、朝一番のリフトに乗り、昨日も滑ったコースを復習する。昨日よりゲレンデのコンデイションはよくて気持ちよく滑れた。
 12時にスキーを終え、昼食の後、荷の整理をして、出発して松本ICへ向う。下道はまだ雪解けが進まず、昨日と殆ど変わらない。高速も諏訪から甲府まではまだ通行止めだった。諏訪ICで降りて茅野に出て、その翌日の夜と翌々朝の食事材料を市内のスーパー西友で仕込んでから白樺湖のホテルへ向う。こちらは積雪は少ない。17時頃、白樺湖から大門峠への登り坂の途中にあるホテル「ぱいぷの煙」に着いた。代金も安いのにきれいなホテルだ。

11日(火) 晴れ
 朝からきれいに晴れていて気持ちがいい。しかし放射冷却のため気温は低い。
 折角なので、霧ヶ峰の富士見台まで車で行き、展望を楽しむこととした。大門峠から先はアイスバーン化した車道なので注意深く進む。4輪駆動のスタッドレスなので、まずは問題なく走れた。途中ススキやカラマツのきれいな霧氷が見られるところがあった。風の加減でそこだけ霧氷が発生するらしい。
 空気が冷たく澄んでいて富士見台からは八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、御岳、乗鞍岳そして穂高岳、槍ヶ岳等の北アルプスがきれいに見えた。八ヶ岳の右に見えるはずの冨士山は残念ながら低い雲に隠されて見ることはできなかった。それにしても写真をとるために手袋をはずすと猛烈な寒さで、たちまち凍えてしまった。カメラも3枚程度撮っただけで、起電力が低下して電池エラーが出てしまい。電池を取り出して、手で暖めてから取り直ししなければならなかった。
 我々より先にブランシュたかやまの頂上に行った菅さんによれば、リフト脇の温度計はマイナス19℃を示していたとか、霧ヶ峰もその程度かもっと低い温度だったかもしれない。

     
 霧ヶ峰のススキの霧氷    カラマツの樹氷
     
 霧ヶ峰の富士見台から見た中央アルプス 
左端は空木岳、中央より左に木曽駒ヶ岳
   霧ヶ峰の富士見台から見た穂高岳〜槍ヶ岳〜常念岳

 ここから車を返して大門峠、そして菅さんの待つブランシュたかやまへ向う。いつもはアイスバーンになることの多い大門峠の北への下りは、氷も少なく問題なかった。 
 まだ早かったこともあり、センターに近い駐車場に車を入れて、休憩場で待つ菅さんと久し振りに再会する。今夜はこの休憩場で自炊して宿泊する予定なので荷を車から運び、好きなスペースを確保する。このスキー場のシーズン券を購入して毎日のように滑っている菅さんの他にもこうした宿泊をしている仲間が何人かいるらしい。
 こじんまりしたスキー場だが、首都圏に近い、晴天率が高い、気温も低く雪質もいい、そしてボーダー不可ということでスキーヤーには人気があるスキー場だ。
 早速スキー板を履きリフトで上に行く。
 コースは5本、向って左からパノラマコース(1300m 17/25°)、スラロームコース(1300m 18/26°)、ロマンチックコース(1580m 13/20°)、ジャイアントコース(1520m 14/23°)、そして上級者コース(コブ600m 18/30°)が並んでいる。リフトは最高点に行く2本、それより少し下へ行く1本の他に1本、計4本という構成になっている。
 一応全てのコースということで、一日かけて全コースを2から4回滑った。

 こちらも最高点からの展望は素晴らしく、360度の展望と言ってよい。霧ヶ峰の富士見台では見られなかった東〜北への展望が得られたのはうれしい。浅間山、阿四山、根子岳、草津白根山、等の信越国境の山々と妙高山、火打山、焼山、高妻山、戸隠山等の頚城、戸隠山群もきれいに見えた。雨飾山も見えるはずながら雲があって終日見えなかった。
 午後になって冨士山も見えてきた。近くの霧ヶ峰、美ヶ原、そして蓼科山も含め日本百名山の内の25山近くが指呼できた。南アルプス、北アルプスそして北関東の山々のピークも詳細に見ればもう10山以上確認できそうだ。

     
 ブランシュたかやま最高点から見た浅間山    同 蓼科山、八ヶ岳
     
 同 霧ヶ峰車山 手前はエコーバレースキー場    同 乗鞍岳の剣ヶ峰、肩の小屋、摩利支天、富士見岳、
恵比寿岳

 
 同 北八ヶ岳から八ヶ岳のパノラマ 右に富士山が見える
 
 同 穂高岳槍ヶ岳常念岳、大天井岳、燕岳、(手前 三峰山)、餓鬼岳、竜王山、立山、針ノ木岳
蓮華岳、剱岳、岩小屋沢岳が並ぶ北アルプスのパノラマ

 夜は休憩場の中で電気で湯を沸かし、カップ麺やパン等の夕食を摂り、シュラフにくるまって寝る。床暖房が効いていて、空気マットを敷いていても暑くて、暖房のない場所に移動しなければならなかった。

12日(水) 晴れ
 この日も朝から快晴。
 朝一番のリフトに乗って上から気持ちよく滑る。
 昼までの半日だが、やはり全コースを滑る。朝はコースもよく手入れされていて自分の好きなカーブを描くことができた。

 12時半、スキー場を出発し、国道8号線の新和田峠経由岡谷ICへ出て、中央道を走った。
 右手の中央アルプスは雪の宝剣岳、千畳敷カール そして空木岳、赤梛岳、南駒ヶ岳が間近に連なっていた。久し振りに見る迫力だった。また南アルプスも甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、塩見岳、東岳、荒川岳、赤石岳そして聖岳と3000mあるいはそれに近い峰々を連ねていた。
 遅くなった昼食は駒ヶ岳SAで摂り、菩提寺PAへは17時にそして川西には18時40分頃着くことができた。

参加者 会員2名(清水、南井)

コース地図 下記URLを参照ください。
http://www.norikura.co.jp/snow/course

http://www.blanche-ski.com/course/index.php


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