鈴鹿 仙ヶ岳の山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

鈴鹿 仙ヶ岳(961m)

10月27日(土) 晴れ

 車で鈴鹿インターを下りて小岐須渓谷を目指す。
 キャンプ場を過ぎると車道は急に狭くなり対向車のない事を願いながら走らせると大石橋の先にある最終の駐車地に着く。
 数台の車が止まっているが人影がないので主は目的の山頂に向かったのだろう。私達も準備を整え10:05出発する。
 仙ヶ谷の林道を20分程歩くとやがて植林帯の山道に入る。安全で楽な道だ。渡渉を数回すると仙雞尾根分岐に着く。私達は小社峠への道を左に見て右へ進む。やがて山腹をへつる様につけられた気のぬけない細道になる。上から水が流れ滑りやすい部分にロープが張られているがリュックに引っ掛かり邪魔になる所もある。左に見降ろす小沢は小ナメをすべる様に流れる水の様が清々しい。
 小滝の下の皆が休める広さの沢渕で休憩とする。

 
     仙鶏尾根への登り途中の小滝

 市橋さんから「"秋映"と"シナノスウィート"の味比べを」と林檎を戴く。酸味、甘味、果肉の歯応え等を比べながら両方とも美味しく戴く。
 仙雞尾根に出る手前は急登が続き両手を使い這うように登って尾根に出る。一息つき見ると野登山方面からグループが来ている。ここから仙ヶ岳東峰辺りでは多くの人に出会う。尾根は両サイドが切れ落ちた痩せ尾根で岩場のトラバースがあったりと神経をすり減らすがピカピカ光るイワカガミの葉の群生があり、春を想像させて癒してくれる。
 頭でっかちの仙ノ石が絶妙のバランスで立っている東峰(955m)に着き昼食とする。清水さんからみかんを戴き、持ってきたコーヒーを沸かして戴いたりして空腹を満たした後は野登山、亀山方面、白い鋭鋒の鎌ヶ岳、たおやかな御在所岳、等々の展望を楽しむ。
 東峰から仙ヶ岳へは紅葉の美しい灌木に囲まれた道を進み、下って登り返すとすぐに仙ヶ岳に着く。すぐの様な気がしたが振り返ると仙の石が小さく見え随分遠くに見える。

  
        仙ヶ岳東峰の仙の石の前で               東峰の紅葉

 仙ヶ岳の山頂標識の下に"安楽峠(難所)"の分岐標識を見た安藤さんの「安楽?難所?」の突っ込みが入り笑いを誘う。
 これから先は光を通した澄んだ黄色の樹林トンネルに心身のこりを解かれ、今まで歩いた紅葉の稜線を眺めたりと小社峠までの大展望の道を進む。
 小社峠からは大小のアップダウンの連続とお決まりの痩せ尾根、それに砂ザレの登りがある。砂ザレは足を置いてみると滑る事はなかったが油断ができない。何本もの根を空中に泳がせ殆ど崩壊している尾根に貼り付いているブナもある。強い生命力を感じる。

   
          仙ヶ岳北の稜線から北方を望む                    痩せたコルのザレ場に生えるブナの根
          中央の平たい山か宮指路岳、その上
          に御在所山と尖峰鎌ヶ岳、 

 前方に宮指路岳(くしろだけ 946m)、後ろに仙ヶ岳の双耳鋒、東に三体仏岩、紅葉の山々を眺めるといよいよ犬返しの険だ。上から見ると砂ザレ帯に大きな岩があり赤いペンキマークが見て取れる。両サイドは崖なので慎重にロープにつかまり砂ザレ斜面を下る。後はマークの通り岩の間を縫って下ると鞍部に出る。砂ザレ斜面にカモシカらしい大型の獣の足跡を見るがあれくらいは平気なのだろうと思いながら、右側は樹木、左側は砂ザレの痩せ尾根を登りつめると三角点のある宮指路岳に着く。

   
              犬返しの険にかかる                 仙鶏尾根から振り返る左、仙ヶ岳東峰と右、仙ヶ岳   


   
          犬返しの険の岩場のドウダンツツジの紅葉                犬返しの険

 3人で、すぐ近くの馬乗り岩で岩に登ったりして遊ぶ。私は怖いので岩に寄りかかっただけだ。

   
          宮指路岳山頂から見る馬乗り岩(手前)             馬乗り岩と周辺の紅葉

 スリルと展望を楽しんだ後は宮指路岳に戻りヤケギ谷に向かって一目散に下る。三体仏岩の標識を右手に見てさらに下ると落ち葉の多い樹林帯、水があって滑りやすい道をケヤキ谷へと下る。黒い岩肌のナメ滝もある。前を行く人が斜面に貼りついて見え「忍者?」と思うような足場の解りにくい斜面もある。植林帯に入ると急登の下りになり「膝が痛いなぁ」と思いながら歩くといきなり車道に飛び出る。すぐそばが駐車地だった。すでに私達の車しかない。
 変化にとんだ楽しいコースだった。
 帰りは鈴鹿インター~大津インター~経由、膳所駅付近で市橋さんと別れる。大津インターへ戻り~吹田インター~千里中央で解散する
 清水さん、何時も長時間の運転に感謝します。そして大平さん、細かい気づかいと笑顔を有難う。これから北アルプスなどにも行きたい、フルマラソンもやりたいと意欲的で、当会に入会して戴ける様なので楽しい山行きをこれからも楽しみにしています。 (村上)

参加者 5名 会員5名(清水信、安藤、市橋、大平、村上)

コースタイム

千里中央 7:30 鈴鹿IC 16:55
吹田IC 7:35  草津-大津間渋滞
大津IC 8:10 大津IC 18:00
膳所駅 8:20 膳所国道1号線口 18:15
大津IC 8:30 大津IC 18:25
鈴鹿IC 9:30 吹田IC 19:10
小岐須渓谷キャンプ場広場 9:55/10:05 千里中央 19:15
仙ヶ谷、仙鶏尾根分岐 10:45/10:50
水場590m 11:15/11:25
仙鶏尾根野登山分岐 11:35/11:40
仙ヶ岳東峰955m 12:05/12:45
仙ヶ岳961m 12:55/13:05
小社峠810m 13:30
犬返しの険 14:15-14:30
宮指路岳846m 14:45/14:55
三体仏岩 15:05
ヤケギ谷
キャンプ場広場 16:10/16:30


歩行距離 10.9km 累積登高 1,193m

   

                    仙ヶ岳トラック地図
この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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