湖北 大御影山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

湖北 大御影山(950.1m) 

2014年5月6日(火休)
 大御影山(おおみかげやま)は、滋賀県高島市と福井県三方郡美浜町との境にある標高950mの山である。滋賀県側からは、エドヒガンで有名な酒波寺の前の林道を通り、ビラデスト今津に入る。ここが登山口になる。駐車場のすぐ下に平池があって、5月下旬から6月上旬はカキツバタの写真を撮りに愛好家が集まる。一方。福井県側は、嶺南地方の最高峰になるが、国土地理院の地図には三等三角点のみが記載されている。全長50㎞以上の高島トレイルの山の1つになっている。登山ルートは、①ビラデスト今津から近江坂経由、②大日尾根からのコース、③河内谷林道の本谷橋付近からのコース、④福井県側の能登又谷からのコースがある。よく利用されているのは、①のコースで、山頂までは7㎞以上だが、春はシャクナゲをはじめとした花々が見られる人気のコースとなっている。山頂の西に大きな反射板があり、その先の大きな岩の上からは日本海が一望できる。

 連休最終日で、交通渋滞を心配したが、時間通りJR小松駅に集合する。161号線を北進し、箱館山スキー場とビラデスト今津の看板で161号線を離れ、家族旅行村ビラデスト今津に向かう。途中、少々わかりにくい酒波寺の前を過ぎる。4月中旬には、エドヒガンの大木が見事である。ここからは1本道である。八重桜が咲き、道路上は散った花びらで覆われている。
 ビラデスト今津の入口で、環境協力金300/人を支払い、標高505mの駐車場に止める。
 準備をして、平池に下る。池の奥には、一面にカキツバタの葉が伸びてきている。3~4週間ほどで開花を迎える。右に道を分け、杉林の中をしばらく進むと大御影山登山口の表示に着く。標柱に書かれた「古道近江坂」は、高島市今津町と福井県若狭町を結ぶ峠道である。林床には、所々にミヤマカタバミが咲いている。見事な杉に感心しながらしばらく進み、渓流を渡ると登りになる。往復14kmの登山道が始まる。
 しばらくすると、イワカガミの群生が現れる。特にバイパス分岐からの近江坂(右手)が多く、赤、白、ピンクと色とりどりの見事な咲き方だ。写真に忙しく、何度も止まり、予想以上に時間を使う。やがて、近江坂とバイパス道が合流する。ここは琵琶湖が眺望できる見晴らしの良いところだ。イカリソウが咲いている。眺めは良く、海津大崎の右手に竹生島が見える。晴天だが、春特有の春霞で遠くまでは見渡せない。

 
平池 6月にはカキツバタが咲く    イワカガミ 花色は朱、赤、ピンクそして白など多彩
 
 竹生島 左に海津大崎 右下はビラデスト今津    トキワイカリソウ(メギ科)

 近江坂をさらに進む。ここからは、イワウチワとバイカオウレンが見られる。所々でオオバキスミレがかわいい花を咲かせている。傾斜はゆるやかになる。やがて、ブナが現れ、740mピークを過ぎ、滝谷山の分岐あたりに来ると、シャクナゲが見られるようになる。進むほどに道を覆うように咲いている。時期はピッタリ、見事な咲き方に皆からは感嘆の声が出る。一面の花で、葉が見えない木もある。想像以上の素晴らしさに、写真に時間をとられ、30分余り時間が余計にかかる。林道出合まではまだまだかかる。
 780mピークを過ぎる。イワウチワは密度をまし、群生地が次々と現れる。そのうち、カタクリが増え始める。カタクリは林道出合に多くあるが、山頂まで続く。新緑の緑がまぶしく、所々で咲くタムシバの白が引き立つ。林道出合まで、2時間30分、予定より30分遅れだったが、この花では致し方ない。

 
 イワウチワ(イワウメ科)    満開のホンシャクナゲ(ツツジ科)
 
 びっしりと咲いたホンシャクナゲ    ホンシャクナゲ

 林道で昼食にする。清水さんに湯を沸かしてもらい、それぞれの好みでスープやコーヒーを楽しむ。斜面にチシマザクラがあり、可憐な花が満開である。カタクリも結構見られる。 昼食の後、山頂をめざし、尾根筋に登る。ここにも、オオバキスミレを見つけた。イワウチワ、カタクリは続く。しばらくして、東の大谷山・抜土からの高島トレイルと合流する。グループの一団が休んでいて、やり過ごす。

オオバキスミレ(スミレ科)    カタクリ(ユリ科)
 
 タムシバ(モクレン科)   大御影山山頂で

 ここから、30分あまり、見事なブナ林の分水嶺の県境尾根を歩き山頂に到着する。山頂表示のすぐ近くでイワナシが咲いている。かがみこんでの撮影だ。皆で記念撮影を済ませ、一休みとなる。少し北西へ歩くと、関西電力の反射板が立っている。すぐ奥に大きな岩があり、そこまで足を伸ばす。ここからは日本海が見えるはずだか、春霞、遠くは見えなかった。山頂からは、北に延びる尾根があり、素晴らしいブナ林が続いている。その先は福井県の白谷登山口からのルートになる。
 20分余り、山頂で楽しんだ後、引き返す。下り坂、快調のペースである。取り残しの写真や、遠くに見える三重岳や北の大谷山を確認しながらの下山になる。
 下りは、バイパスを経由する。日差しがあり、緑が冴えわたる。登山口まで2時間、予定ぴったりの行程時間だった。
 素晴らしい花の道を歩き、皆、大満足の1日だった。帰りも清水の車は湖西道路は真野から約40分ほどの渋滞に巻き込まれたがその後は順調、南井の車は旧161号を走ったが順調だった。皆さま楽しい1日でした。
 (南井)

   
 ブナ林の道を下る    西にはこの山域最高峰の三重嶽(974.1m)
中央分水嶺であるが、県境ではなく、滋賀県に含まれる

参加者 会員5(南井、市橋、清水、白柳、M)、会員外1(大和)計6名

コースタイム

川西 6:25 ビラデスト今津(505m) 9:15/9:25 ビラデスト今津 15:50/16:00
池田 6:50 平池 9:30 京都東IC 17:45
中国豊中IC 7:00 登山口入口 9:35 京都南IC 17:55
京都南IC 7:20 バイパス、尾根道下分岐 9:55 近鉄竹田駅 18:05
近鉄竹田駅 7:25/7:30   尾根道 京都南IC 18:15
京都南IC 7:35 バイパス、尾根道上分岐 10:30/10:40 中国豊中IC 18:35
京都東IC 7:45 740mピーク 11:15 池田 18:50
北小松駅 8:15/8:30   滝谷山分岐  11:25    川西 19:15
ビラデスト今津 9:15 780mピーク 11:40
栗柄・河内谷林道 11:55/12:30
守山      県境尾根分岐   12:40    ビラデスト今津  16:00 
北小松駅 940mピーク 12:55 北小松駅
大御影山山頂(950.1m) 13:15/13:35 守山
比叡山坂本 7:43 940mピーク 13:50
北小松駅  8:14    県境尾根分岐   14:05   北小松駅   
栗柄・河内谷林道 14:10 比叡山坂本
780mピーク 14:25
      滝谷山分岐   14:35       
740mピーク 14:45
 休憩 15:00/15:05
バイパス、尾根道上分岐 15:15 行動時間 6:25
 バイパス 歩行時間 5:15
バイパス、尾根道下分岐 15:25 休憩時間 1:10
登山口入口 15:35 歩行距離 15.4km
ビラデスト今津(505m) 15:50/16:00 累積登高標高(駐車場~頂上) 1,085m


 
 大御影山トラック地図

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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