北摂 大船山、羽束山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

北摂 大船山(653m、羽束山(524m)山行記録

実施日:2017年12月10日(日) 晴れ

コース 十倉―峠―大船山山頂―峠―十倉、大舟寺、香下寺―六丁峠―尾根路―は束山山頂―六丁峠―香下寺

 新三田駅に集合し、Sさんの車に乗せてもらい大船山登山口へ向かう。戸倉地区自治会館の広場に駐車し、準備を整えて出発する。

 長慶寺を左に見て舗装道を進むとやがて、たわわに実る柿の木傍の獣除け電気柵に足を止められる。通電していないようなので上の2本を外して跨いで通る。その先は舗装されていない樹木の間のひんやりとした道を進む。

 ため池がある。霜が降りた土手に朝日があたり、凛とした中にも吉日の始まりを感じる。2つ目を通り3つ目のため池に着く。澄んだ水面に周りの樹木が映りきれいだ。そのため池の土手を右手にLの鏡文字に進むと大船山登山口の標識がある。

   
十倉登山口のため池 3つが連続してある    3つ目のため池 
     
前々日の雪が残っている     

 朝の光が射し込む植林帯の中を登山道が伸びている。心身が清められ透明になっていく。やがて自然林に変わり、岩がゴロゴロした倒木のある荒れた道が暫く続く。歩きづらいが少しの急こう配を登るともう峠に着く。波豆川登山口との合流点で標識があり、休憩とする。すぐ傍で赤い実をつけた蔓竜胆が小さな木に巻き付いているのを見つける。

 峠からはしばらく緩やかな道が続き歩きやすい。数日前に降った雪が解けずに山肌を白くしているが幸い道にはない。
 大舟寺跡、波豆川バス停標識のある合流点に着く。このコースも何時か歩いてみたいと思う。

 二つ目の分岐からはこう配が増して木の根やゴツゴツした岩が多く出てくるので、山頂が近いようだと思う間もなく石の祠のある大船山山頂に着く。暫く兵庫の山々の眺望を楽しむ。
 柿本人麻呂は明石海峡からこの山頂を遠望し「大和へ帰ったぞ」と喜んだと看板に書いてあるが、今は山頂から明石海峡を目視することが出来ない。遥か昔の湖沼時代には、この辺りは湖で大船山は島になっていたと書かれているので見えたのでしょうか。

 今日もう一つ登る山、双耳峰の羽束山が眼下で姿形良く魅了している。湖沼時代ならひょっこりひょうたん島だ。

   
大舟寺方面と山頂への路の分岐    大船山山頂から南南西の羽束山を見る 
   
大船山山頂で     
 
山頂の山の紹介文 柿本人麻呂の歌など    加古川10km沖の播磨灘から東北方の山々
カシミール3Dで描画 大船山や羽束山が特徴的
航路の指標になっていたのがよく理解できる 


 往路を辿って下山する。単独登山の人、数人にしか会わない静かな歩きだと思ったがほぼ下った所で団体さんに会う。下山の私たちを先に通してくれた。

 昼食は「つくしの里」でする。注文した温かい蕎麦に土筆と餅がトッピングされ美味しかった。地元産の野菜や草餅等も販売されている。もちろん購入した。

 次は大船山西麓の十倉とは反対の東麓の黄檗宗大舟寺に案内してもらう。瓦屋根門の前に立つと、門の左前にしだれ桜の細い枝がたれ、右上背後からはカヤが枝をひろげ、その門の中心を真っ直ぐに石の階段が伸びている。冬の今は枯色だがこれも趣がある。
 門をくぐるとカヤの大樹が根本より少し上から三本の幹に分かれそれぞれが枝を伸ばしている。推定樹齢300年以上で兵庫県指定天然記念物と表記がある。
 本堂、2階建ての鐘楼、母屋、すべて茅葺屋根の建物で老僧がお努めしていそうな風情だ。

   
山の東南東の波豆川から見た大船山 形よい山だ   波豆川の禅宗寺院大舟寺 開基は飛鳥時代 
     
大舟寺の大カヤ 食べられる実がいくつも落ちていた    藁葺きの大きな堂もある 

 のんびりとすっかり観光気分になっていたが次の羽束山登山口へと車で移動する。
 香下寺駐車場の右に大きな羽束山登山口標識があり、そこを進むとすぐ左側に八王子神社がある。山門には参拝者用の杖が大きな木箱にいれておいてある。参拝道である。最初から自然石を並べた階段をつづら折れに登る急な道だ。
 15分余り登ると六丁と彫られた石柱とお地蔵さんのある峠に着く。参拝道は真っ直ぐ山頂を巻くようにあり、右は甚五郎山への分岐になっている。

 私たちはどちらにも進まずUさんの案内で参拝道左の山頂直登道を行く。直登なので急斜面の登りを余儀なくさせられる。
 落ち葉の上に残る僅かな踏み跡を進とやがて大きな岩肌が露出した場所になるが、足場があるので難なく通過できる。振り返ると三田の里が眼下に広がって良い景色だ。
 3つ目の露岩に着く。ここは神社から下っての展望台になっている。危険!立入禁止の表示があるので今登って来た道は下山禁止のようだ。さらに少し登ると開けた場所に出る。

 シンプルな鐘楼、観音堂とお参りして神社前でコーヒタイムを楽しむ下山は参拝道を忠実に進み、新三田駅まで送ってもらい解散する。(文 村上)

羽束山登山口の香下寺 真言宗の寺
開基はやはり飛鳥時代と古い 
  宗教登山の盛んだった山らしく登路には石段が続く 
   
半行程にあたる六丁峠 丁数は頂上から数字が付け
られていて、登山口が十二丁 
  六丁当家からの尾根直登路 急な岩尾根からなる 

直登路の展望所から六甲山、播磨の丘陵、
播磨灘方面を望む 
  山頂の羽束神社で 

2017.12.10 北摂 大船山、羽束山山行コースタイム

川西清和台 大船山
JR新三田駅 9:05/9:15 歩行時間 2:15
十倉 (自治会館駐車場)(210m) 9:30/9:40 休憩時間 0:20
峠(410m) 10:25/10:30 測定機器 スマホ
コル(530m) 10:45 ソフト Geographica
大船山山頂(653.1m) 11:05/11:20 測定点数 262
コル(530m) 11:30 歩行距離 4.49
峠(410m) 11:45 累積登高 478
十倉 (自治会館駐車場)(210m) 12:15/12:25 累積下降 478
つくしの里 12:30/13:05
大舟寺 13:15/13:35
香下寺(280m) 13:45/13:55 羽束山
六丁峠(410m) 14:12 歩行時間 1:25
羽束山山頂(羽束神社他)(524m) 14:35/14:55 休憩時間 0:20
六丁峠(410m) 15:10 測定機器 スマホ
香下寺(280m) 15:20/15:30 ソフト Geographica
JR新三田駅 14:40 測定点数 135
川西清和台 16:30 歩行距離 1.86
累積登高 275
累積下降 275


  
北摂 大船山、羽束山(三田市)地図  
 
大船山トラック地図    羽束山トラック地図 


参加者:清水、梅川、白柳、南井、村井 計5名

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