白山山系 薙刀山個人山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

白山山系 薙刀山(1647.2m) 個人山行

2014年3月22日(土)~23日(日)

 ずっと以前北海道へ行く時だったか、白山の南の方にだだっ広い白い雪原が広がっているのを飛行機から見て、後で調べたところ石徹白付近と分かった。密な林や森もないこれほど広い雪原というのも本州では珍しい。
 そして昨年、野伏ヶ岳から北側の別山や白山を見たとき、手前に緩やかな雪原が広がっていて、そこにシュプールが見えたが気になっていた。雪原の下部にはブナの疎林があって、気持ちいい滑りができる感じがした。
 そうしたこともあって3月の連休の後半の22日(土)、23日(日)を使って薙刀山へでかけた。雪山として人気のある野伏ヶ岳(1674.3m)の北隣の山で限られた登山者が登っているだけで、野伏ヶ岳同様夏はヤブで登れない。雪山のコース等のデータも殆ど無い。行ってみて現地を探るしか手がない。

3月22日(土)  晴れ
 22日は朝出発して、名神、東海北陸道を順調に走り、白鳥西ICで下道に出て、国道156号経由、県道314号に入り、阿弥陀ヶ滝入口から桧峠960mまで一気に上る。北海道、東北地方に大雪をもたらした低気圧と前線によってこの辺も降雪があったようで、路面に雪が残っていた。
ウィングヒルズ白鳥リゾートスキー場に昼前に着いた。最大2.8kmの滑降ができる奥の深いスキー場で120mのハーフパイプではボーダーが次々にジャンプや回転の練習をしていた。シーズン最後とあってファミリーやグループ客で混んでいた。4時間ばかりいてゲレンデを滑る。20日~21日にかけて20センチ以上の降雪があり、重い雪質だった。
 西に野伏ヶ岳や薙刀山の山腹が見えたが、稜線は厚い雲が停滞してよく見えない。それでも数回、薙刀山まで見通せることもあり、山の高さや距離を感じ取ることができた。
 
 
 その後登山口でもある石徹白の白山中居神社へ向いその前に車を停める。山から降りて来た登山パーティの内、神戸ナンバーのひとから、薙刀山まで登ったと聞く。途中の推高谷をどこで渡り、どの稜線を登るかがポイントだが、彼ら(宝塚市の女性が説明してくれた)もかなり苦労したようだった。しかしトレースもあるとのことで意を強くした。
 20日朝はスペースに停めきれないほどの車があったそうだが、この夕方は4台ほどしかなかった。1台はトイレ建屋の横にテントを張り、4人が泊まっていた。

     
 ウィングヒルズスキー場からの野伏ヶ岳(中央)と
薙刀山(右)
   登山口の橋と石徹白川 背後に見えるのは野伏ヶ岳
この辺は昨年より積雪はずっと少ない

 3月22日(土)  快晴
 朝5時前に出発。林道と一部ショートカット路を順調に歩き、和田牧場跡の雪原に出た。その手前に2人用のテントが張られていてまだ人がいた。西に野伏ヶ岳がピラミッドのように聳えているがその頂は強い北風を示す雲がまつわりついている。その右に薙刀山の頂が見えるはずだが、こちらも雲の中に隠されている。北に三ノ峰と別山が白い。東には銚子ヶ峰から初河山()1587.6m)、芦倉山(1716.7m)、天狗山(1658.4m)、大日ヶ岳(1708.9m)、水後山(1558.5m)まで峰々が続いている。

 地図上の池の奥にはテントを張ったことを示す雪の塀が5,6基残っていた。そこから薙刀山の右裾方向に伸びたトレースを追った。左手の野伏ヶ岳の山腹に向って伸びているトレースも時々見えたが、野伏ヶ岳の南東尾根へ向うバリエーションかとその時は思えた。しかしこれはやはり薙刀山へのトレースだった。
 これまで歩いて来たトレースは途中で切れてしまい、ここで気になっていた谷底にトレースはないか下ってみた。谷底には誰も通っていないこと、そしてその辺の谷の斜面は急で通過は無理であることを確認して、元に戻る。1時間余りのロスタイムとなった。

 元のトレースを少し戻り、左上に斜面を上がると巻き路らしいのがあり、これを行くとやがて、少しなだらかに見えた支稜の麓が谷に下りた場所に出た。当初考えていたポイント(添付した地図の印) より上流で推高谷を渡ることとなった。

 上の台地までの標高差160mのツボ足での登りは大変だった。重い新雪があり、時に膝上まで落ち込むなどした。この急斜面の樹間はそれほど混んでいないものの、帰りにこの柔らかな重い雪をスキーで降りることはとても無理と思えた。

 台地の端の1360m地点で昼食してから起伏のある台地の緩やかな雪原を登ると野伏ヶ岳から薙刀山を繋ぐ稜線や薙刀山の山頂が見えてきた。薙刀山の稜線に3パーティほどが取り付いていたがその人間の姿はが米粒のようだった。

   
和田牧場跡から見た野伏ヶ岳(中央)と薙刀山(右)
薙刀山の頂上は雲で見えない。
   和田牧場跡から見た三ノ峰(2128)、別山(2399.2)、
銚子ヶ峰(1810.4)
 
 推高谷右岸をシールを付けて登る    台地の端、1360m付近に登り昼食 正面は野伏ヶ岳
手前が推高谷

 やがて彼らの残したシュプールに会いそれをトレースして登り続けたものの、やはり雪が重く疲れる。皮登山靴に比べ1.2kgは重い2.9kgの山スキーの靴、そして5kgのスキー板とシール、片足4kgの重しを付けての登りなので当然と言えば当然。
 山頂ピークは東西に伸びた痩せた稜線になっていて、10m程手前で厚さ1mほどの雪がずり落ちて、口を開けて笹の葉が見えていました。スキーを脱いでスキー板はそこにおいて頂上へ立ちました。頂上には女性1名、男性2名のパーティがいた。私よりも推高谷をより上流まで上がってから台地に取り付いたとのことだった。やがて彼らは東肩から南へと滑り降りて行った。途中でルートをどうするか考えていたようだが結局彼らが登ってきたルートを下って行ったようだ。

 2度目の昼食としてパンと餅を食べて短い時間を過ごす。大きな5Dカメラも出して野伏ヶ岳や別山方面の写真を撮ったが、この山系の雪面はいつ見ても羽二重のような光沢があってきれいだ。

 私もシールをはずして彼らの行った方向に滑り下りる。雪が重く、足が取られる感じでとてもきれいなターンを切ってというわけにゆかない。雪質さえよければ天国のような滑りを楽しめるのに残念だった。谷への下りは登りの支稜より250mほど上流の支稜で、スキー板をリュックにつけるのも手間なので左手に持って急斜面のトレースを下りた。やはり標高差は160mある。

 この谷底から往路の支稜の登り口へはすぐで、そこからはずっと巻き路でとなっていてスキーで楽に下れた。
 結局今回山頂から登山口へ降りたコースがもっともまともな薙刀山への登山ルートと言える。時間的にはツボ足とシール登高で約6:30程度、そして下りはスキーなら3:20位、徒歩なら5:00程度になると思われる。

 このコースは雪質にもよるが、この日の新雪の後と言う条件ではツボ足では全く無理で、ワカン、スノーシューまたはシールを付けた山スキーが必要で、実際この日登ったパーティは全て山スキーヤーだった。

 まだ暗い内、出発したもののその直後、殆ど乾いていた舗装道路に流水が凍ってツルツルになっているのが見えず、見事転んで、右腰骨をしたたか打って、行動中に時折痛み、今もまだ少し痛いというのは思っても見なかった。

 高速道路は3連休の最終日とあって一宮JCTで5km、八日市~栗東の25kmの渋滞もあり、それを避けて休みながら帰ったため、帰宅23時25分となった。(清水) 

 
 野伏ヶ岳と薙刀山を結ぶ稜線の雪庇 直径3~5mの
ブロックが落ちている
   薙刀山の山頂ピーク
 
 山頂から見る別山(中央)、白山(御前峰(2702)、
大汝峰(2684))(左)
  山頂から見る野伏ヶ岳 

参加者 会員1名(清水)

コースタイム
イム

川西 7:15 白山中居神社(705m) 4:45 白山中居神社 16:35/16:50
中国豊中IC 7:35 和田牧場跡入口(1090m 6:40/6:50 道の駅白鳥 117:20/17:40
多賀SA 8:45/8:55 1150m地点 7:50 白鳥IC 17:40
ぎふ大和P 10:15/10:20 推高谷(1100m) 8:05/8:15 関SA 18:30/20:10
白鳥西IC 10:35 巻き道(1180m) 8:55 秦荘P 21:30/22:10
ウィングヒルズ 11:00/15:10 支稜1取り付き(1240m) 9:40/9:50 中国豊中IC 23:00
白山中居神社 15:30 支稜1上(1410m) 11:05/11:25 川西 23:25
稜線下(1530m) 12:20
薙刀山山頂(1647m) 13:00/13:30
稜線下(1530m) 13:40 行動時間(4:45-16:35) 11:50
支稜2上(1410m) 13:50 休憩他 1:40
支稜1取り付き(1240m) 14:45 実歩行時間 10:10
野伏ヶ岳分岐 15:05/15:10 歩行距離 20:0km
和田牧場跡入口 15:40 累積登高(下降) 1820m
白山中居神社 16:35


 
         薙刀山トラック地図

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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