丹波 向山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

丹波 向山(568.8m)山行記録

ヒカゲツツジの花を初めて見たのは20数年前の奈良方面の山からの下山途中だ。
渡渉地点で「ヒカゲツツジやぁ」の声に上を向くと頭上に2~3輪が葉と同化したように咲いていた。その時「珍しい花色のツツジだなぁ」と強く印象に残った。

次に見たのは2015年4月南奥駆道の笠捨山から少し進んだ岩壁を鎖に頼って降りた場所だ。 緊張が解け「フッ」と息をつぎ見上げるとアカヤシオとヒカゲツツジがコラボして咲いていて、あまりの美しさに暫くそこを動けなかった。

今回例会の向山ヒカゲツツジ群生地は以前から訪れたいと強く思っていた山なので計画して頂いた清水さんに感謝しながら参加した。

 2021年4月3() 曇り後晴れ

 集合場所JR川西池田から春日ICを経由して水分かれ公園駐車場に向かう。

 高速道車窓からは加古川沿いに延々と植えられた桜が、淡いピンクの大きな龍がうごめいている様に見える。

 水分かれ公園に着くと此処でも日本の春の象徴である満開の桜が迎えてくれる。

観音堂を左にみて標識通りに進み、2重の獣除けゲートをくぐると山道に入る。すぐに急登となるがミツバツツジや椿の花が励ましてくれる。

 滝山古墳の解説版のある二の山に着く。アセビが綺麗に咲いている。

 まだまだ急登は続き、三の山:谷中分水界起点の標識をみてさらに登ると岩座展望所に着く。眼下に氷上石生方面と下山予定の清水山の稜線がみえる。  向山連山ハイキングコースはこの先も何カ所かの展望所があり、少しずつ変わる景色を楽しめるように整備されている。

   
登山口の薬師堂と桜    麓から中腹にかけてはサイゴクミツバツツジが咲く 
   
二の山 ずっとこの形の道標が整備されている    清水山北面のエドヒガン等のサクラ

 筏のように丸太を寄せたベンチのある三の山に着き、少し下るといよいよヒカゲツツジロードに入る。 今がピーク状態の花を、1週間予定を早めて良かったと思いながら、各々がカメラに収めながら進む。

 亜炭展望所からは2年前に白柳さんとワラビ採りに興じた黒井城跡が俯瞰出来る。
 この書き方では黒井城跡がワラビ採りの山になり失礼なので、清水さんのアルバムコメント(明智光秀は黒井城の赤井直正にさんざんに敗れて一度は京に帰るが、そののち再度戦って赤井他の丹波の勢力を破る 左の山が黒井城、そしてその右後ろに半分見えるのは光秀が対抗して城を築いた小富士山)をお借りする。

 四の山山頂へは少し巻くと岩場の登り易い場所を選んだコースが付けられている。

 この先は小さなアップダウンを繰り返しての尾根歩きになり、みずみずしい黄緑色のヒカゲツツジが目を瞑っていても飛び込んで来るような花ロードが続く。

 ヒカゲツツジは葉の形がシャクナゲに似ていて、ツツジと言うより黄色いシャクナゲだと思った。

 松の台展望所でヒカゲツツジと春日町の田園風景、黒井城を眺めながら昼食とする。 お腹も満たされると「ガタン、ゴトン」と列車のはしる音も長閑に聞こえ心が安らぐ

     
 三の山から稜線をヒカゲツツジが飾る   松の台展望所で昼食 右手山頂がフラットの山が国の史跡、黒井城
(赤井直正居城)、その右肩に小富士山城(明智光秀側) 
     
満開のヒカゲツツジ    ずっとヒカゲツツジが続く 
     
ヒカゲツツジ 葉は革質でシャクナゲに似る     

 小さな露岩の間を縫って下り、登ると堀坂北峰を経て三角点のある向山に着く。丁度、休憩から出発しょうとしている方に記念写真のシャッターを押してもらう。

 ヒカゲツツジ開花ピーク期なのに人にあまり会わないと思っていたが、この辺りまで来ると流石に少し人が増えてくる。

     
岩も混じる稜線   向山三角点(568.8m) で

向山連山の最高峰五の山(591m)から蛙子(ガエルゴ)峰途中の景色はタムシバ、ヤマザクラが山肌を彩り山笑うが如だ。ずっと見えていた黒井城跡がいつの間にか見えなくなっている。

 痩せ尾根を下り、譲葉山分岐、珪石山分岐を見ると反射板のある清水山に着く。
 ここからはヒカゲツツジも少なくなり、道はザレの激下りが続くので転ばないように緊張をしながら進む。

剣爾山展望所では今日歩いてきた四ノ峰や向山の展望ができ、今日のコースが馬蹄型であることが解る。

 露岩の博打岩(穴に隠れて博打でもしたのか?清水さんのアルバムコメント)、亀岩(亀に見えるか?皆の声)を見ながらさらに激下りして、2重の獣除けを通り、鳳翔寺登山口を経ると水分かれ公園に戻る。

   
蛙子展望所から見る清水山東北のサクラとタムシバの花   博打岩 

 お花見を楽しむ家族連れが多くみられるが込み合ってはいない。 川はここから分水して日本海と瀬戸内海に流れこむ。太平洋と日本海を分ける分水界としては日本で一番標高が低い地点で海抜95mとの事だ

 軽い休憩の後、約10km離れた清住かたくりの里に寄る。  町おこしで保護してかたくりの里を開いたのか受付も地元の主婦らしい方が座っている。

 受付をして進むと斜面一面の薄紫色が目に飛び込んで来る。近くで見るとすでに1株ごとの見ごろは過ぎているが、斜面を一面に染めているかたくりの花は見応えがある。かたくりは開花まで7~8年かかると聞いているがここまで増やすのにどれだけかかったのだろうと思いながらJR川西池田駅まで送ってもらった。

 お陰様で花づくしの1日を過ごさせてもらいました。 (文 村上)

     
清住のカタクリ群生地   カタクリ 
     
カタクリの群生     


コースタイム

JR川西池田駅 8:20
宝塚IC 8:40
春日IC 9:20
水別れ公園(110m) 9:40/9:50 所要時間
二の山(300.0m) 10:20 水別れ公園t~向山~出発地 4:50
岩座展望所(470) 10:40/10:45 歩行時間 4:05
三の山(470) 10:50 休憩時間(訓練0:40を含む) 0:45
四の山(511m) 11:15 測定機器 スマホ
松の台展望所 11:30/12:05 ソフト ジオグラフィカ
堀坂北峰521m) 12:20 測定点数 0:00
向山三角点(588.8m) 12:30 歩行距離 7:00km
五の山(571m) 12:45 累積登高 733m
蛙子展望台 13:05 累積下降 833m
蛙子峰 13:10
譲葉山分岐 13:15
珪石山、水別れ公園方面分岐 13:25
清水山 13:35
剣爾山 14:00/14:05
鳳翔寺 14:35
水別れ公園(110m) 14:40/15:00
清住 カタクリ群生地 15:20/15:40
氷上IC 16:00
新名神川西IC 16:40
JR川西池田駅 17:00

丹波 向山トラック地図 

参加者    会員4名(清水、白柳、橋爪、村上)

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