富士周辺 三ツ峠山(個人)山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

富士周辺 三ツ峠山(1785.2m)

 雪の富士を間近に見てみたい気持ちをここ数年持ち続けていた。これまで訪れた山で南アルプス、八ヶ岳、奥秩父そして丹沢が富士に近い山だった。しかし迫力ある姿は無理だった。
 観光地の箱根や伊豆から見ても感動したことはない。 冬の新幹線からはさすがに高く、大きいと思えることもあった。

 これまで最も印象が強かったのは、東名高速道路の御殿場付近から赤い山肌とその下に広がる裾野のを見下ろした時は日頃写真などで見る富士と違ってその雄大さに圧倒された。

 雪の富士なら凄いと思えるに違いない。以前、7月に富士に登り、御殿場口に降ってきた折、7号目あたりから広大な斜面をスキーで滑走したいと思ったこともあった。

 富士の形が最も美しいのはどこかと探索もし続けた。南面は宝永山火口が痛々しく、選択からは外れ、西面から北面そして東北面が端正な姿となる。麓と言えば本栖湖や河口湖がビューポイントとなっている。
 山の頂きから富士の広い裾野を見下ろし、富士をより高いものとして見るには、西の毛無山から三ツ峠山まで富士を取り囲む山地がベストと思われた。


3
23() 晴れ

 白い富士を見ることができそうな好天が期待できる天気予報を前々日の21日に得て、三ツ峠山と毛無山へ出かけた。

 昼までに富士山麓に着ければ、三ツ峠山へは十分に登れるので、すでに明るくなった6時過ぎに家を出る。川西ICは家からわずかに5分、新名神は便利だ。
 コロナ禍で高速道路も空いている感じだ。

 草津JCT経由、土山SAで小休憩してさらに新名神―伊勢湾岸道―第二東名と乗り継ぐ。高速道路のアルファベットはいずれもE1Aで走行路線を走るだけで楽に連絡できる。
 岡崎、浜松、静岡SAに寄るなどして、新富士ICで高速を降りた。

 車のナビが古いため、第二東名や新富士ICが載っていないため、IC周辺の地理の理解に少し手間取ったがその後、国道139号に出て、河口湖へ向かう。
 途中朝霧高原付近で晴れ間が出て、右側が急勾配でそそり立つ富士の頂きが姿を表した。とにかく近い。富士山頂まで14kmしかない。縦に雪と黒い筋を走らせ迫力十分だ。

     
朝霧高原付近からの富士山   大きく見える富士山 

 さらに森の中の道を走り、河口湖へ出てそのまま三ツ峠山登山口へ向かう。道は旧御坂トンネルが閉鎖されていて、走る車はまれだった。

 登山口の路側には34台の車が止めてあった。 ここから簡易舗装の林道を行く。小屋やトイレのある場所からは道は細くなる。さらに行くと、雪が積もっている。昨日の夜に降ったものだろう。

 やがて道はふたつに分かれる。左は四季楽園への近道で右は一旦稜線や三ツ峠山荘を経て四季楽園へ向かう道となっている。ここは右の道を取る。ほとんど水平に近い道で、25分ほどで三ツ峠山荘に着く。小屋の周りは、登山道と、小屋の空き地が混ざっていて分かりにくい。

 
ここで左、旧御坂トンネル方面と真っすぐ、三ツ峠山方面左に分岐     登山口から10分ほど行ったところにある休憩所 トイレもある
     
 林道から登山路になる   左下は三ツ峠山荘、四季楽園への直行路 右は稜線経由の路 

 右前に、屏風岩の岩場が見えて、クライマーの声が聞こえてくる。そのまま進むとどうも岩場に向かってしまいそうなので、左の登りにくい斜面を這い上がって、山頂へ向かう正規の道に出た。

 階段と砂利の道を登るとそこが頂上だった。60歳代のご夫婦がいるだけだった。
 電波施設が近くに立ち並び、山頂としては、感動するところではなかった。

 肝心の富士も午後の陽に靄っていて、裾野の方ははっきりしない。

 早々に頂上を後にして、四季楽園経由で登山口の車に戻った。

 
三ツ峠山山頂を望む 右はロッククライミングで名高い屏風岩   山頂から富士山を見る
   
 山頂から南アルプスの甲斐駒、鳳凰三山を見る   山頂から八ヶ岳を見る
     
山頂    山頂から四季楽園と三ツ峠山荘を見下ろす 

 車ですぐ上の旧御坂峠トンネル入口の天下茶屋へ向かう。太宰治が「富嶽百景」を書くために滞在したそうだ。
 トンネルは冬期間である今は閉じられている。階段を20mほど登ったところに太宰治の「富嶽百景」の中から取った、「富士には月見草がよく似合ふ」碑がある。周りに木々が茂り、富士がよく見えるとはいいかねる。月見草もどうも帰化植物のオオマツヨイグサらしく、山野草好きの者にとっては興醒めな感じがしないではない。

 碑を見てから下の天下茶屋へ帰ると店員が店仕舞いの最中だった。

     
天下茶屋   天下茶屋から富士山を望む 
     
 太宰治の石碑    

この後河口湖畔の宿へ向かった。 (文 清水)


川西IC 6:10 歩行距離 7.36km
土山SA、岡崎SA、浜松SA
静岡SA
新富士IC 11:00 累積登高 623m
三ツ峠山登山口(1230m) 13:05/13:15 累積下降 623m
林道分岐(1290m) 13:30 山行所要時間 2:55
分岐(1480m) 14:00 実歩行時間 2:35
分岐(1650m) 14:30 全休憩時間 0:20
木無山(1735m) 14:50 測定点 191点
三ツ峠山荘(1730m) 14:55 使用ソフト ジオグラフィカ
四季楽園
三ツ峠山山頂(1735m) 15:05/15:15
三ツ峠山荘(1730m) 13:55
分岐(1650m) 15:30
林道分岐(1290m) 15:30/15:40
三ツ峠山登山口(1230m) 16:10/16:20
旧御坂トンネル、天下茶屋 16:25/16:40
河口湖 17:10


 
 三ツ峠山トラック地図

参加者    会員1名(清水)

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