美濃 高賀山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

美濃 高賀山(1224.2m) 

2013年12月8日(土) 晴れ
 今回は岐阜県越美山地東部の標高1224mの山「高賀山」へ会員5名での山行となった。
 菩提寺PAで全員集合し、名神高速を走るが、天気予報では晴れマークだったのに、すでに空はどんより…小雨もぱらつき…滋賀県はこの時期の空模様はパッとしないとの事、岐阜に入り、関ICを降り一般道を高賀山方面へ向かうほどに空模様も回復し晴れ間も見え始めた。

 高賀山ふもとの高賀神社の手前で「高賀の森の水」を汲める所があり、たくさんの人がポリバケツを運んでいた。神社に到着すると立派な大鳥居と奥に神殿があるが人影はなく、ひっそりと佇んでいる。
 高賀山は古くから山岳信仰の山として知られ、江戸時代に高賀神社には円空が登拝し、多くの円空仏を残し、円空ゆかりの地として「関市洞戸円空記念館」が併設されている。

 登山口が奥にあるようで、近くの茶屋で聞き、車でもう少し林道を上がると駐車場があるとのこと、すでに10台ほどとまっている。準備を整え、駐車場脇の登山口より登山開始。登山口には大きな地図の書いた看板もある。

 暫くは小石がコロコロ転がった道を緩やかに登り、15分程で最初の東屋に到着、日が降り注ぎ寒いと思って着込んできたジャケット等それぞれに脱いだり調節のため五分程、休憩する。すぐ脇に本格的な山道があり、ふと見上げるとかなりの急登に見え、少し覚悟したものの、登り始めてすぐ、右へ道がそれて緩やかに登ることになる。林の中だが、葉は落ちているため視界も悪くなく、日差しも受け気持ちよく登る。
 5m程の木道を渡り、岩がゴロゴロした道を登っていくと「垢取り場」と書かれた標識がでてくる。そばに小川が流れ、昔の修行者が、ここで身を清めたとか。水も澄んでいてきれい。やがて「木地師古屋敷跡」の標識が現れる。木地師とは轆轤などで木の器等を専門に作っていた人達で、全国の山間に住んでいて、「小椋」さんという苗字の方が多かった言う話を清水さんから聞く。
 さらに行くと「七曲」の標識。幾つ曲がったらゴールなんだろうと考えながら、石で作られた階段状の道を、ひたすらグングン登ってく。左に小川の川音が聞こえる。
 もう紅葉も終わり、木々の葉は落ち、朴の大きな枯葉もたくさん落ちていて、登山道に降り積もり、落ち葉の下の石ころに足を取られながらも登っていくと「岩屋」の標識。東屋から30分、直径5m程の大きな岩が重なる様に現れる。「山頂まであと1400m」と手書きの標識があり、少し休憩をとってからスタートするとすぐにまた「岩屋」の標識が現れ、また同じく大きな岩が重なる様にあり、岩の下には雨宿りできそうな空洞がある。

 高賀神社 昔は山岳宗教で栄え、伝説もある ここに
滞在して、木仏を作った円空を記念して関市洞戸円空
記念館が隣にある 
   岩屋 同じ位の岩屋が2個あり、これは上側の岩屋
7、8人は入れる大きさ
     
 高賀山山頂は樹木が伐られて展望がよい
一等三角点がある
 

 岩屋を過ぎ、いつの間にか小川の川音も聞こえなくなり、落ち葉で滑りそうな傾斜が45度?くらいだろうか、急坂を登ること25分、御坂峠への稜線にでると視界が一気に開け、すぐ目の前に雪をかぶった御嶽山の姿が現れ、思わず「すごい!すごい目の前に!」と声があがる。今までの急登の辛さが一気に吹き飛んだ。
御嶽山の左手にもまた雪で真っ白な山が見え「乗鞍かなぁ」などと言いながら写真ポイントを探し、シャッターをきる。小休止したが冷たい風が吹き、一気に身体が冷えてくる。山頂までもう少しなので、暫くはなだらかな笹原の道を歩き、木々の隙間から白銀の峰々をチラチラ見ながら、足取りも軽く心躍る。
 御坂峠から25分で山頂へ到着、見事に晴れ渡り「高賀山頂」の標識の向こうに真っ白に雪をかぶりどっしりと構えた白山が、左手には能郷白山、伊吹山まではっきりと見え、南には伊勢湾まで見渡せる。さらに南アルプス〜中央アルプス〜御嶽山〜乗鞍岳〜北アルプス(穂高連峰、槍ヶ岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳、立山、剣岳)と白銀の峰々をはっきりと確認することができる。山頂すぐ下、穂高連峰方面に杉の木が2〜3本あって一部景色を邪魔してはいるが、場所をかえれば、展望はバッチリ。午後を過ぎたにもかかわらず、晴れて澄み渡った空と最高の展望に空腹も忘れ、写真を撮ったり景色に見とれたり…
北アルプス方面にかかっていた、わずかな雲も山頂到着後より次第に消え、笠ヶ岳の三角形が見事に現れ、日本アルプスの真っ白な峰々が線のように連なる。
 この景色に感動と興奮冷めぬまま、温かいスープを入れて頂き、昼食をとる。風もなく、心地いい太陽の下、のんびりとコーヒーやお菓子も頂き、思い思いに写真を撮り、記念撮影もし1時間ゆっくり過ごす。

 山頂では10組ほどのグループに出会っただろうか、午後になっても全く霞む事のない景色に、名残惜しくも13:45下山し始める。滑りやすい落ち葉の上と、ゴロゴロの石に注意しながらも下山は早く、一時間半程で駐車場へ戻って来ることができた。

 下山後「関市洞戸円空記念館」を見学し「高賀の森の水」で水を汲み、美濃ICから名神で帰路についた。

 素晴らしい天気に恵まれ、白銀のアルプスの山々などを堪能でき、満足の山行でした。(M) 


     
越美国境の能郷白山(1617)     白山 左から願教寺山、三ノ峰、別山、大汝峰、御前峰 
     
 左端から剱岳、立山、薬師岳、黒部五郎岳双六岳、
笠ヶ岳
   黒部五郎岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳、大キレット、北穂高岳、
奥穂高岳
     
 槍ヶ岳、穂高岳そして乗鞍岳    御岳も近い
     
  中央アルプス 木曽駒ヶ岳、空木岳、南駒ヶ岳等   南アルプス 霞んで見えにくいが東岳、荒川岳、赤石岳、
聖岳が見える 冨士山は赤石岳で隠されている
     
  高賀山山頂にて 右に一等三角点の標石が見える    

参加者 会員4名(清水、白柳、M、南井)、その他1名(体験 西村)、計5名

コースタイム

川西 5:45 円空記念館 15:20/15:50
池田 6:15/6:20 高賀名水 15:55/16:05
千里中央 6:35/6:40 美濃IC 16:35
吹田IC 6:50 養老SA 17:15/17:30
京都南IC 7:05 菩提寺PA 18:10/18:15
近鉄竹田駅 7:10/7:20 京都南IC 18:35
京都南IC 7:25 近鉄竹田駅 18:45
菩提寺PA 7:50/8:00 京都南IC 18:55
多賀SA 8:30/8:45 中国豊中IC 19:20
関IC 9:30 蛍ヶ池駅 19:30
高賀神社 10:30/10:40 池田 19:50
登山口、駐車場 10:50/10:45 川西 20:10
東屋 11:05/11:10
岩屋 11:40/11:50
御坂峠 12:15/12:20
高賀山山頂 12:45/13:45 行動時間 4:25
御坂峠 14:00/14:05 歩行時間 2:55
890m地点 14:20/14:25 歩行距離 6.44km
登山口、駐車場 15:10/15:15 累積登高標高(駐車場~頂上) 872m


 
         高賀山トラック地図

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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