四国 矢筈山系 寒峰山行記録(個人山行)/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

四国 矢筈山系 寒峰(540m)山行記録) 個人山行

2018年3月27日(火)晴れ
  まだ見てない桜として以前から気になっていた高知県仁淀川町の「ひょうたん桜」をようやく今回訪ねてみることにした。そしてこれも未踏の予土国境の名峰中津山(明神山)と昔矢筈山と烏帽子山へ登った時、距離が遠くてあきらめていた寒峰に登ることにした。丁度この頃フクジュソウが咲くことで知られてもいる。

 朝早く起床して軽く朝食を取り、5:25出発する。運動公園は朝は5時まで開門せず、それより前には出られない。入出門時間は季節や日によつて変わるので注意が必要だ。まだ車の少ない内に市の中心部を抜けて高知ICへ向かう。ここから大豊ICまでは30kmほどですぐに着いた。ここから国道32号と436号で祖谷へ入り、かずら橋などを経ておく祖谷下瀬で左の細く急な道を登る。エスティマには幅が狭く、苦しい道だ。時々対向のケイ自動車が現れるが、なんとかなった。丁度下の役所や農協への出勤時間らしい。ナビにも出てない道で距離感が湧かないが、八幡神社を過ぎてからすぐに住吉神社に着いた。神社の手前に駐車スペースが確保されていて、仮設式のトイレもあった。標高780mだ。林道はさらに続いているが車をここに停め、ここから登ることにする。神社は左の斜面の上にある。ささやかな建物だ。

 この神社の左の細い道を登る。杉林の中を右へ巻くような形で緩やかに上って行くと右から折り返してきたと思われる林道に会う。標高は969mだ。
 ここからフクジュソウ第一群生地まではたいした距離ではないのに、早く花を見たいと気が急いた。群生地は右側したの斜面にに突然現れる。湿ったガレ場に潅木がまばらに生えている場所で、写真を撮りにくだると足元がすぐに崩れる。
 第二群生地はそこから500m先で盆地状にに広がったところにあり、花を踏みつけないように写真を撮る。ここで男女2人組に会う。ここには先週も来たと言い。よく知っているようだ。男性の言葉がよく聞いた北四国、か愛媛の東予地方の言葉によく似ていると思えた。

   
フクジュソウ第一群生地    フクジュソウ(キンポウゲ科) 
   
フクジュソウ第二群生地    フクジュソウ(キンポウゲ科)  

 ここから適当に踏み荒らされた急な踏み分けを登る。すぐに栗枝渡の東稜線の急登が待っている。この200m近い急登を乗り切ると落葉潅木の栗枝渡(1415.2m)山頂で、ここからは明るい稜線の路をたどる。途中西寒峰は右の斜面を巻いている。北側の稜線は広い草原になっていて雪も残り感じのいいところだった。後は気持ちよく歩くだけで寒峰の山頂に着いた。標高1604m昨日の中津山より60mほど高い。今日も天気がよく展望は抜群だ。西北西には昨日とは別の祖谷の中津山(1447m)が端正なピラミッド型で対峙している。そして目を右に回してゆくと烏帽子丈が尖った姿を立たせ、さらに右には3つのピークからなる矢筈山(1849m)が形よくそびえている。東の奥には剣山(1955m)、次郎笈(ジロウギュウ)(1930m)、さらに三嶺(1893.6m)、天狗塚(1812m)と言ったかつて縦走した剣山山系の山々が並んでいる。少し残念なことには西の方が霞んでいて石鎚山(1982m)などが見えなかっただ。それにしても素晴らしい展望だ。この展望を我が物として山頂で昼食とする。
 先のお二人さんの他に、単独の女性もやってきた。聞くとお二人さんは新居浜から来られたそうだ。道理でよく聞いた話し方のはずだ。勤務地の新居浜で20年近く聞いてきた言葉だ。そして病院勤め、それもわが息子が嘆じようしたJ病院と言うから驚きだ。単独の女性は香川から来たとか。皆林道を登り、969m地点から登ってきていた。

   
栗枝渡への登り    西寒峰の北のコル 
 
西北西の展望 真中は祖谷の中津山    北東の展望 左端は烏帽子山、
右から2番目が矢筈山(1849m) 
  
東北から東へかけての大展望 左から烏帽子山、矢筈山が、中央に剣山と次郎笈、三嶺そして右の小さな尖りが天狗塚  

 帰りは来た路を戻るつもりでいたが、時間もあるので山頂の稜線を東に少し縦走してから南東尾根を下る右回りの周回コースを取ってみた。
 山頂から東へは草が雪で倒れて、路を隠していて少し分かりにくかった。南東尾根に下るところには道標もあったが、分岐点と10m離れていて分かりにくい。
南東尾根は桧林の中をジクザクに下るが勾配もきついのと踏み跡が薄く、先のわずかな赤テープを見つけながら下った。
稜線から外れて東斜面に入るところは落ち葉にも隠れているため分かりにくく、GPSがありがたい場所だ。さらに行くと道は右へと水平のみちとなるが、沢のところで右側の壁がなんの手がかりのない泥壁で幅10センチあるかなしかの谷に傾いた路でのトラバースが2回続く。今回のコース中最も危険な場所だった。パーティーで行くならザイルが欲しい所だ。
 その難所を抜けると林道に面した廃屋の上に出る。林道は工事中らしく小型のブルドーザーなどが置いてある。そこを過ぎるとすぐに広い林道に出て1kmほど寒峰大橋まで歩く。大橋から神社から上がってきた林道が向きを南に変える分岐点となる。ここは左の神社に下る路を取り1.5kmで車を置いた神社の下に出る。

 車での帰路は国道32号に出て、大歩危で少し休憩し、井川、池田ICで高速に乗り、徳島、淡路島経由で川西ICへ戻った。行きも帰りも開通したばかりの新名神をりようした効率いい車旅だった。

 四国は意外と近いのと、また高く面白い山が多いので例会にも取り込みたい。ただ日帰りとは行かず、1泊2日コースとなってしまうのが難点でもある。 (文 清水)

  参加者 会員1名(清水)

コースタイム

東祖谷 奥ノ井住吉神社(780m) 7:35/7:50
林道(969m) 8:25
第一群生地(1000m) 8:35/8:45
第二群生地(1050m) 9:05/9:10
栗枝渡(1415m) 9:40/9:50
西寒峰 巻き路 所要時間 5:20
寒峰 昼食 10:35/11:00 (神社~山頂~神社)
分岐 11:15 歩行時間 4:25
1279mピーク、下降分岐 11:55 休憩時間(草花鑑賞) 0:55
1130m付近土壁トラバース(2箇所) 12:20/12:25 測定機器 スマホ
廃屋、コンクリートの林道 12:35 ソフト ジオグラフィカ
寒峰大橋(920m) 12:50 測定点数 543
住吉神社(780m) 13:10 歩行距離 9:23km
累積登高 922m
累積下降 922m
      走行距離(km)   
高知市 ホテルSP 春野 5:25 455
高知IC 5:45 468
大豊IC 6:10 496
東祖谷 奥ノ井住吉神社 7:35/7:50 547
東祖谷 奥ノ井住吉神社 13:10/13:20 547
大歩危  14:10/14:50   576  
井川・池田IC  15:30   599  
吉野川SA   15:35/15:45   605  
上板SA   16:15/16:30   656  
徳島  16:45   674  
川西IC 19:15   814  
川西清和台  19:25    818   


 
2018.03.11 丹波 金山トラック地図 

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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