2017年8月27日(日) 快晴
鎌倉山は、滋賀県大津市と京都府の県境の山である。高度は950.5m、京都府下では第4位にあたる。第2位の峰床山と一緒に登られることも多い。むしろ、峰床山や八丁平の名前が知られ、地味な山になっている。この山だけを登るのでなく、峰床山や八丁平と組み合わされることがほとんどである。
山頂へは、葛川坊村の登山口から尾根を登るルートと、葛川学校前から伊賀谷林道を遡り、二股から中村乗越を経て八丁平に至り、オグロ坂峠から稜線を歩くコースの2つのコースがあり、この2つを周遊コースにすることも多い。今回は、坊村登山口からの往復コースにした。まだまだ8月、無理を避けた。山頂からは、少し足を伸ばし、千年杉を見学した後、同じ道を戻った。
坊村駐車場(8:40、9:35出発)-登山口(9:38)-林道出合526m(モミジ平)(10:05~10:10)-ブナ平678m(10:30)-水分補給(10:43~10:50)-鎌倉山950.5m(11:20~11:50、昼食)--千年杉(12:00~12:05)-鎌倉山(12:20)-ブナ平(12:50~13:00)-林道出合(モミジ平)(13:15)-坊村駐車場(13:40、13:50出発)
出発9:35、帰着13:40、歩行時間:3時間10分 休憩時間:55分、 歩行距離7.41km、累積登高、下降792m
坊村の駐車場に早目についたため、2人の到着を待つ間、周辺の様子を散策した。移設された茅葺の家は、10:00から見ることができる。キャンプ場が近くにあり、最後の夏休み最後の日曜日ともあって、家族ずれの車が多い。坊村駐車場は、武奈ヶ岳の基地であり、登山客用が中心となる。鎌倉山経由の峰床山登山は、健脚向きになる。
渋滞で予定より少し遅れて2人と合流する。キャンプ村の方向に少し進むと、「水神社」があり、手前には湧き水が出ている。その前を過ぎるとすぐに「鎌倉山・ブナ平」の標識が出てくる。鎌倉谷周辺の散策路案内の看板もある。
鎌倉谷に沿って中に入る。コースは、東尾根の登山道を通る。少し行くと、「登り口」と書いた標識があり、右手のやせ尾根に取り付く。急な階段の登りで、急な坂は上の林道出合まで続く。途中、「ミツバチの巣箱の設置をお断り 山主」という看板や、「ハチ注意」などの看板が出てくる。
急な道を登ること30分で林道に出る。もみじ平と呼ばれるところである。今日は湿度も低く、木陰の道で風も抜けているため、夏ではあるが比較的歩きやすい。このもみじ平、もみじはほとんど見られず、林道が通ったため、昔の面影はない。ここで一息つき、林道から階段を登り、ぶな平に向けて進む。振り返ると比良山系の端、御殿山が見える。
水神社 | 林道と交差する。 右の会談を進む。 |
涼しげな雑木林の中の道が続く。結構整備された登山道である。落葉樹林が多く、ミズナラ、コナラ、ブナの木々見られ、その中に大きなモミの木が目につくようになる。足元には大きなキノコも見られる。道も次第に緩やかになり、気持ちの良い尾根道を進むと、やがて平らな広場が見え、ぶな平と呼ばれているところに着く。ぶな平ではあるが、ブナはそれほど多くない。ここまで林道から30分程度、休むには早く、先に進む。
気持ちの良い雑木林の道を進む。道はヒノキ林になり、足元には大きなキノコが現れる。見事なもので、同行の清水さんによれば、食用になるとのことだった。白いキノコは判断がつかない。ヒノキ林をすぎるとシャクナゲが右手にたくさん見られる。谷の方までずっと続いている。5月の連休には素晴らしい花を見ることが出来るだろう。シャクナゲの群生地を抜けると、イワカガミの群生地になる。左右に絨毯のように群生している。こちらは4月下旬の頃だろうか。
ぶな平 | 広葉樹の林の中は涼しい。 | |
アカヤマドリタケ(ヤマドリタケ科) |
細尾根の気持ちの良い道が続く。左手方向には、木々の間から比良山系や、谷向こうの山並みが時々見られる。先に進み、前方に空が見えてきて山頂が近いことが分かる。下草や低木を少しかき分ける格好で進むと鎌倉山山頂に到着する。山頂は疎林に囲まれた広い台地状で、三等三角点が設置してある。少し早い昼食とする。赤しそで作った冷たい飲み物とブドウをご馳走になる。汗をかいた後には何とも口当たりの良い味である。
鎌倉山山頂で。 | ホンシメジの幼菌。 |
尾根には、ミズナラ、コナラ、ブナが美しい林を作っている。急な道を下り鞍部に出ると、千年杉といわれる台杉が現れる。このあたりで大きなスギはこれのみでやや不思議な気もする。撮影をしてから、元来た道を戻る。これから先、オグロ坂峠に出て、八丁平から中村乗越に出て、伊賀谷林道を葛川学校前に下るコースもあるが、夏の事、当初の予定通りとなった。帰り道、ぶな平から先で休んだ所で、ネジキの表示があり、枯れてはいるが、大木のネジキを鑑賞した。
夏ではあったが、結構さわやかで、山頂のお昼では肌寒さを感じるほどだった。下山してから、水神社で湧水を呑んだ。冷たくてとてもおいしかった。その時に、オナガアゲハのオスとメスの求愛(?)が見られた。目の前でゆったりとしばらく舞ってくれた。カメラを向けたが、ピントは甘かった。県内で見たのはこれが初めてだった。 (文 南井)
千年杉 | ヤマジノホトトギス(ユリ科) | |
オナガアゲハ(アゲハチョウ科)のつがい |
コースタイム
坊村(305m) | 9:25/9:35 | 歩行時間 | 3:10 |
林道(もみじ平)(526m) | 10:05/10:10 | 休憩時間 | 0:55 |
ブナ平(678m) | 10:30 | 測定機器 | スマホ |
745m地点 | 11:20/11:50 | ソフト | Geographica |
鎌倉山(950.5m) | 11:20/11:50 | 測定点数 | 455 |
千年杉(870m) | 12:00/12:05 | 歩行距離 | 7.41km |
鎌倉山(950.5m) | 12:20 | 累積登高 | 792m |
ブナ平(678m) | 12:50/13:00 | 累積下降 | 792m |
林道(もみじ平)(526m) | 13:15 | ||
坊村(305m) | 13:40/14:10 |
鎌倉山トラック地図 |
参加者 南井、清水、西村 計3名
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