中国山地 泉山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

中国山地 泉山(1209m)

10月16日(木) 晴れ 
 天気予報によると降水確率は
20~30%でまずまずのハイキング日和が期待された。川西池田駅に7:45に集合しいつものように清水さんの車で出発、宝塚ICから院荘ICまでの高速自動車道はとてもすいていて、山には霧がかかり道路には時々薄日が射す中、車は快適に進む。途中加西SAで休憩兼買い物をして泉嵓(イズミイワ)神社に10:05到着した。泉山(イズミガセン)は岡山県6番目の高峰で頂上には1209.1mの標高を示す一等三角点がある。

駐車場にはこれまで見たこともないような深紅に光り輝く高級車が駐車しており、車のマークを見るとポルシェであった。ポルシェでハイキングに来るとはいったいどのような人なのであろうか。登山道できっと行き交うことであろう。

駐車場の片隅に木造の小さなトイレがあって借用する。汲み取り式の昔ながらの便所であろうと想像して扉を開けるとなんと清潔な洋式水洗トイレで嬉しい誤算であった。

泉嵓神社を起点とするコースはAコース、Bコースの二つがあり、我々はAコースを往復した。早速身支度を整え、広い道を登山口に向かう。
 Aコース登山口の標識のあるところで山道となり右側に8角形の杖が大7本小6本置いてあり、転ばぬ先の杖と書いてある。必要な人は誰でもどうぞと嬉しい心遣いで今日の山はきっとよく整備されているであろうとの予感を持った。実際登山道は手入れが行き届いており道幅も1m近くあってとても歩きやすい。途中水場の沢を渡り、主稜線のコル、福ガ乢(フクガタワ)に着く。草原の広場は明るい。

 
泉嵓神社駐車場に立てられた泉山案内板    林道から山路へ入るAコース入口 杖が置かれている 
     
主稜線のコル、福ガ乢(フクガタワ)゙     

ここから、井水山まではかなりの急登で1035mのピークに着く頃にはすっかり汗をかいた。この急坂を両手にストックを持った年配の男女が颯爽と下ってきた。女性は長袖のシャツの上に半袖のTシャツを着ており足にはスパッツと半ズボン、典型的な山ガールの服装であった。早くもポルシェの人に会ってしまった。とても急いでいるようでこんにちわの挨拶だけでポルシェの人かどうか確かめることもなかったけれど、間違いなくポルシェだと皆が思った。

尾根の路は腰までの高さの笹を切り開いた見晴らしのよい緩やかなアップダウンの道で路傍に花が現れる。青紫色でおちょぼ口のリンドウ、薄紅色で深く切れ込んだ五弁のナデシコがまず現れ、次いでアキノキリンソウ、名残のノコンギク、ノアザミ、シャジンと続く。

   
リンドウ(リンドウ科)    カワラナデシコ(ナデシコ科) 

どこで昼食にするか初めから決めていた訳ではなかったが、12時のサイレンの音を聞いたら急に空腹を覚え、井水山手前、標高1030m地点で昼食を摂った。あと30分も歩けば井水山山頂なのだが、おにぎりの誘惑には勝てなかった。

ここから西面にはブナやミズナラそして東面にはヒノキの林が茂る中を通るがブナやミズナラの林はまだ黄葉が始まったばかりである。井水山へかかる頃から稜線の潅木の林は早くも紅葉が始まっており、ウリハダカエデ、ドウダンツツジ、ホツツジなどの赤が鮮やかである。何故かホツツジは紅葉しながら白い花を付けていた、多分秋に狂い咲きしたのであろう。
 
井水山から先は展望が開け、尾根続きの中央峰や泉山を眺めながら歩く。

   
井水山(1115m)山頂    井水山から泉山を望む 
     
鮮やかな赤色に染まるホツツジ(ツツジ科) 白い花も
見られる 
  中央峰(1198m)への登り 
     
中央峰(1198m)頂上    中央峰から泉山を望む 

中央峰からは一旦少し下り、登り返して1335分に泉山山頂に到着、一等三角点の周囲は一面芝生がひろがっていてどこにでも腰を下ろすことが出来て、とても展望がよい。晴れていれば大山まで見ることが出来るのに、残念ながら時々薄日の射す曇り空で展望は利かない。でも暑くなく寒くもなくまずまずの天気である。ここでいつものようにコーヒーを入れリンゴと柿が振舞われた。山で飲むコーヒーと果物は本当に美味い。
 記念写真を撮って1415分に下山を始めた。弁当を遣わないのに山頂に40分も滞在したのは、ここの居心地がよかったからである。

   
泉山山頂で    中央峰から泉山をかえりみる 

16時30分(日没50分前)に無事下山し奥津温泉に向かった。今日の山行は当初の計画川西池田発8時30分をリーダーの判断で45分早めて実行したのであるが、もし最初の計画通りであったら下山が日没ぎりぎりになり何かハプニングでもあればライトを点けての下山になるところであった。時間を早めたのはとてもよい判断であったと思う。

今日は26日、フロの日だそうで「花美人の里」は普段720円のところを620円になっていた。泡風呂で汗を流し、露天風呂では黄昏時の冷気が頬をなで、首から下は湯で温まりとてもよい気分である。男湯の露天風呂は特段の目新しさはなかったが、女湯にはランの花が沢山浮かべてあったそうだ。

1830分院荘ICに入り順調に車を進めていると、電光掲示板に宝塚17km渋滞と表示されている。このまま進めば渋滞に巻き込まれ帰着が遅れることが必至なので、加西SAで軽食を摂って50分間休憩した。加西から更に車を進めると電光掲示板には宝塚渋滞7kmとある。この調子で行けば宝塚につく頃には渋滞はほぼ解消であろうなどと話しながらドライブを続けた。実際宝塚ICに近づくと時速30kmになってしまったが、低速運転は10分ほどでまずは順調に帰ってきた。

いつもながら、登山計画から車の提供まで清水さんにはすっかりお世話になりました。ありがとうございました。皆様お疲れ様でした。(市橋 宏)

3ヶ月前の膝の打撲、其れに次ぐぎっくり腰からやっと回復し、久しぶりの登山だった。中国自動車道をすべるように走行し、泉山登山口駐車場へ予定時刻に到着。すでに数台の車が駐車していた。その中でひときわ目をひく1台の車に5人全員の目が釘づけ!真っ赤な2ドアーのポルシェ!所有者はどんな人物だろうかと想像を膨らませて歩き始めた。40-50分も歩いた頃、中高年の2人づれとすれちがった。この瞬間、ポルシェの人に間違いないと女性3人は確信した。身体中からポルシェのオーラ?が発していたように感じた。

泉山は私にとっては想像以上に厳しい山だったが、可憐な山野草の姿や紅葉の彩りに引き込まれ秋を満喫できた。奥津温泉の柔らかい湯質は心地よく気分は花美人!途中、渋滞もあり自宅着は23時。清水さん、村上さん、白柳さん、主人に助けられ思い出多い泉山登山が出来た事感謝です。有難うございました。(市橋康子)

参加者 会員4(清水、市橋、白柳、村上)、会員外1名(市橋夫人)、計5名

コースタイム

川西池田駅 7:45/7:50
宝塚IC 8:05
加西SA 8:45/9:00
院庄IC 9:50
泉嵓(いずみいわ)神社、
登山口駐車場
10:05/10:20
林道からの分岐 10:40 行動時間 6:10
700m地点 10:55/11:00
福ガ乢(880m) 11:25/11:35 歩行時間 4:30
1035mピーク 12:00 休憩時間 1:40
1030m地点(昼食) 12:05/12:30
井水山(1150m) 12:50/12:55 歩行距離 11.08km
中央峰(1198m) 13:15
泉山(1209.1m) 13:35/14:15 累積登高 1164m
中央峰(1198m) 14:30 累積下降 1164m
井水山(1150m) 14:50/14:55
1030m地点
福ガ乢(880m) 16:30/15:35
水場(770m) 15:50/15:55
林道 16:15
登山口駐車場 16:30/16:40
奥津温泉花美人の里 16:50/18:05
院庄IC 18:30
加西SA 19:20/20:10
宝塚IC 20:55
川西池田駅 21:05

 
泉山トラック地図 

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

山行記録トップへ

「山があるクラブ・Ⅱ」 HOME