伊吹山 同北尾根山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

伊吹山(1377.3m)、同北尾根納涼散策山行記録

2018年  8月26日(日)晴れ 

8月度の山行担当を仰せつかったのですが、しばらく山に行っていなかったもので、楽なコースをと考えた結果、伊吹山ドライブウエーを車で登り、涼しい山頂の尾根歩きを計画しました。

826日、直前に台風が通過したので台風一過を期待していた。期待通り、天気予報の降水確率は40%から日を追うにしたがって改善し、当日は0%に下がった。
 菩提寺PAで清水さん一行と合流し、車1台で行動する。

 810 菩提寺PAを出発し、905伊吹ドライブウエーに入り、940静馬ヶ原に着くと、そこは、気温24℃、下界の32℃とは別世界の涼しさであった。ところが、一面雲の中でホワイトアウト、数m先は何も見えない。

 
 静馬ヶ原の駐車スペース 北尾根入口

945 ガスの中を伊吹山北尾根へ向け、静馬ヶ原に足を踏み入れた。稜線を外さない様、踏み跡に従って下って行った。最初のピークを越え、下りに入る頃になると雲が薄くなり、徐々に遠くが見えるようになった。すると真上から太陽光が差し込み始め、ジリジリと焼けてきた。木陰にはいると谷風が吹き上げ、涼しいが、陽がさす稜線上は下界と何ら変わらないことが分かってきた。

足元に目をやるとところどころに山の花が可憐に咲いている。[花の名前が分かりません] 写真を撮りながら、どんどん下っていく。遠くに御座峰のピークが見えるが、真っ青な秋の晴天ではあるものの稜線の暑さは地獄であった。

 1047 本日の北尾根散策で最低鞍部である940m まで下った。ここから少し登って当初予定のP983に到達、1070mの御座峰には行く予定がなかったので、ここで少し早い昼食をとることにした。

   
ゲンノショウコ(フウロソウ科)  関西は赤花が主   ゲンノショウコ 白花(フウロソウ科)  
白花は関東に多い
   
左から国見岳、1083m峰、御座峰と続く北尾根を1149m
峰から見る  
  982m峰で昼食 この辺ほとんどカエデ類の森
ハウチワカエデ(赤)が主 他にミネカエデ(赤、黄)、
イタヤカエデ(黄) 紅葉の季節は凄そう

1140 昼食が終り、静馬ヶ原に向け引き返すため出発した。途中、往路で見つけたカヤの実がたくさん生えているところで、袋に一杯の実を採取した。さらに進むと台風で飛ばされたヤマシャクヤクの実が付いた枝が落ちていた。熟した実の色が毒々しい。復路では、稜線ではジリジリと焼けるが、木陰の谷筋から上がってくる冷風が心地よく、日陰に入ると小休止し、癒されながら、ドライブウエーまで登り返した。
1047 本日の北尾根散策で最低鞍部である940m まで下った。ここから少し登って当初予定のP983に到達、1070mの御座峰には行く予定がなかったので、ここで少し早い昼食をとることにした。

   
ヤマシャクヤクの実 果肉の赤と種子の黒が鮮やか    カヤの実 焼いて食べられる 

1245 やっと静馬ヶ原の退避場に帰り着いた。ここから、車で山頂の駐車場まで移動した。当日は休日で駐車場は満杯、やっと空きを見つけ、車を押し込んだ。ここから、山頂部に広がるお花畑を西登山道から頂上へと散策した。遊歩道の周りには春の花は若干遅め、秋の花は咲き始めという季節の変わり目で、花の数は少ないものの、いろんな種類の花を見ることができた。

1355 山頂ではヤマトタケルにまつわる伊吹山との因縁についての蘊蓄を聞くことができ、古代史に思いをはせることもできた。頂上の茶店ではせっかくなので冷菓をいただき、さらに頂上からは眼下に琵琶湖が眺められ、竹生島、沖島、多景島など遠くまで明瞭に確認できた。
 記念撮影後、東登山口を経由して駐車場まで戻る。東登山道ではあまり花は見られなかったが、四方の山の峰々が明瞭に眺められ、素晴らしい天候に感謝した。駐車場直近の湿地ではサラシナショウマやイブキトリカブトの群落がみられた。


1505 山頂駐車場に戻りついた。
 1510 山頂駐車場を車で出発し帰路に就いた。

(文 深尾、写真 深尾、清水)

   
.ルリトラノオ(ゴマノハグサ科、オオバコ科)    ツリガネニンジン(キキョウ科)
 
山頂付近から3合目および琵琶湖方面を見下ろす   山頂のヤマトタケル(日本武尊)命像前で
 
伊吹山稜線の石灰岩   サラシマショウマ(キンポウゲ科)の群落 
     
サラシマショウマ(キンポウゲ科)     サラシナショウマ(キンポウゲ科)とイブキトリカブト
(キンポウゲ科)の群落 


参加者:会員4名(深尾、梅川、清水、白柳)、体験参加1名(橋爪)


コースタイム

8月26日(日) 行動時間 3:05
(静馬ヶ原(1120m) 9:35/9:40 歩行時間 2:15
1149mピーク 10:00 休憩時間 0:50
1020m 休憩 10:20/10:25
最低鞍部(940m) 15:10 GPS Geographica
938mピーク 昼食 11:10/11:40 測定点数 263
歩行距離 3.41km
静馬ヶ原(1120m) 12:45/12:50 累積登高 335m
累積下降 335m
山頂駐車場(1290m) 23:00/13:05
 西登山道 測定点数 203
伊吹山頂(日本武尊像)(1377.3m) 13:55/14:10 歩行距離 3.07km
1343mピーク 14:30/14:35 累積登高 155m
東登山道 累積下降 155m
山頂駐車場(1290m) 15:05/15:10


 
伊吹山、同北尾根山行トラックマップ   

 ヤマトタケルと伊吹山にまつわるエピソード

九州の熊襲、そして東征伐をした後大和に帰る折、ヤマトタケル(日本武尊、倭健命)は白猪に身を変えた伊吹山の神が降らした雹(ひょう)に打たれて、居醒の清水(醒ヶ井とも泉神社とも言う)で療養するものの伊勢の能褒野(のぼの 現能褒野町)で亡くなりました。

身は大和に葬られたものの、白鳥となって河内に降り立ったのでそこにまた陵を作ったものの、またまた白鳥は空へ飛び立って行ったというのが、ヤマトタケルの白鳥伝説です。

またタケルの足が三重に折れて立たなくなったのでその休息地を三重(今の三重県)というとか地名にかけた物語になっています。

河内の陵を白鳥陵と言います。たて300mもの大きな前方後円墳です。そして白鳥が羽を曳いて飛び立ったので、その地を羽曳野(現在の羽曳野市)ということは、今回古事記を読み直して知りました。(文 清水)                               


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