比良山 白滝山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

比良山 白滝山(1,080m)山行記録

2016年11月20日(日) 曇り一時雨
 晩秋、山のもみじも終わる頃だが、比良山系の中で西側に外れた位置にあって、滅多に人の行かない白滝山を訪れることにした。
 近くには長池や音羽池など4つ、5つの池もある。コースは①北西の防村から伊藤新道を直登するコース、②防村から白滝谷、夫婦滝経由で登るコースそして③打見山から汁谷を経て関西電力の巡視路を使い、長池、音羽滝を経るものがある。
 今回は③のコースで登頂の後、夫婦滝に下り、白滝谷を遡り、汁谷、打見山へ戻るルートとした。

 大阪組は山科駅乗換えで8時55分JR湖西線志賀駅に着いた。車で来た南井さんが待っていてくれる。同乗して来るはずの瀧井さんがいない。この朝、湖東はb濃い霧が発生したため、JR琵琶湖線は運転取り止めなど大幅に乱れていて、瀧井さんは彦根駅で無念にも引き返したと言う。
 車で琵琶湖バレーの麓駅へ向かい、9時20分発のゴンドラに乗る。料金は皆、南井さんの滋賀県住民割引の往復1,700円。正規の2,100円に比べると大幅に安い。南井さんに感謝。
 山の下の方はコナラの黄葉がきれいだったがうえの方はすっかり葉を落として寒々しい風景だ。琵琶湖も比叡山もみえるものの、上空には厚い雲が広がっていた。
 打見山山頂駅から右手のゲレンデを汁谷に下る。スキーシーズン間近とあって準備の人達が忙しそうにしていた。

 汁谷から白滝谷への道を下る。左に流れる白滝谷はこの辺は小さなせせらぎだ。白滝山へ向かう流れの対岸の路を見逃さないように行くが、それらしい路が見つからず、行き過ぎとは思ったが、さらに100m行く。やはりおかしいと引き返し、危険物倉庫の下流約20mのところで、路と入口を見つけた。枯葉で路が完全に隠されていて見分けがつかなかったのだ。手前の電柱にもテープがあった。
 流れを飛び越えて対岸の右へ斜行する道を登り、その後ジグザグを急登する。関西電力の送電鉄塔の巡視路で、それなりに整備され、急坂には黒い樹脂製の段差版が使われていた。
 登り切ったところが最初の鉄塔で、路はその手前を90度左に曲がってシャガ谷へ下る。立ち枯れたミズナラの木にナメコが着いているのを見つけ、ありがたくいただく。
 シャガ谷を渡り、また短いながら急登となる。雨が降り出し、雨具を付けるが、20分ほどすると止んだ。
 二番目の鉄塔、そして緩やかな路を行くと3番目の鉄塔となる。この鉄塔を過ぎてまっすぐ行くと路が消える。方向がおかしい。鉄塔へと戻り、さらに15m程もとに戻ると、汁谷から来るものにとって鋭角的に左後ろに曲がっている路を見つけた。真っすぐ鉄塔巡視の枝路に入りそのまま少し突っ込んでしまったのだ。

 
打見山山頂駅から汁谷へゲレンデを下る    白滝谷路から白滝山への入口の電柱 
 
立ち枯れのミズナラに発生したナメコ    シャガ谷 

 ここからケヤキ谷へ下る。ミズナラとブナの林で下生えも少なく気持ちいい。また小谷を渡ってからが波状の緩やかな起伏が続いて方向が分かりにくい。下生えのない林床は落ち葉で覆われていてどこでも歩けるため、路らしい路になっていない。GPS頼りに長池の方向を探りながら進む。ここはほぼ正確に見覚えのある長池の西岸に着いた。池は深い霧に包まれていて、手前のすいめんがかろうじて見えただけだった。写真を撮ろうと近づくと、ズボッと足が枯草のぬかるみに落ち込んだ。
 晴れてればここで昼食にしてもよいが、今はうっとうしい感じだ。白滝山の山頂まで頑張ろう。

霧に煙る長池 

 ここからも分かりにくい起伏とミズナラとブナの林が続く。路はないに等しい。テープも時々見つかるが、思い思いについていてあてにならない。音羽池を左下に見てからGPSの指す白滝山山頂に真っすぐ向かう。そのうち路も出てきて山頂に着いた。
 林の中で展望はない。昼食の準備をしていると北西の伊藤新道から5名のパーティが登ってきた。少し離れたところでやはり休憩だ。
 今日の昼は村上、岡村さん企画の雑炊。大き目の鍋に白菜、ネギ、サトイモ等の野菜、そして玉子の他に、今日採れたナメコも入れて香り高くそして温かな雑炊となった。

 
音羽池    白滝山山頂での雑炊作り 
   
白滝山山頂で    山頂周辺の林 下生えなく明るい 

 帰りは夫婦滝への分岐を目指して樹林を真っすぐ下る。分岐は音羽池より先と勘違いしていたが、後ろから「ここが分岐じゃなあい!」と声がかり、勘違いに気付いた。なかなかにリーダーも難しい白滝山だ。

 夫婦滝への下りは、あまり人が通ってはいない感じで、路というより、踏み跡というものだった。しかし一昨年そして昨年の大雨でもしかして荒れているのではとの心配は無用だった。上流なので、大石がゴロゴロ流れたということはなかったようだ。
 白滝谷への出合いには小さな小屋がある。ここから30mも北へ行くと夫婦滝が展望できる。落差20~25mだろうか二筋になって落ちている。

 
白滝谷の出合 小屋とトイレがある    夫婦滝 落差20-25m

 滝からは白滝谷を右に左に渡り返しながら遡る。路はしっかりついていて、多少の岸の岩のへつりなどもあるが、安全な路だ。45分ほどで白滝山入口へもどることができた。
 汁谷からは往路とは別の右側のゲレンデを登って、打見山山頂駅に戻った。
 
 コースとしては手頃で、変化もありなにより静かなコースあった。晴れていれば池巡りも楽しいと思う。山登りとして面白いのは長池、白滝山周辺のルートファインディングが難しいという点があげられる。雨や曇りの日、GPS無しではコンパスと地形判断が試されるだろう。
 途中何度かナメコを見つけ、お土産にすることもできた。これも山の一つの魅力だ。 (文 清水) (写真 清水)

 
白滝谷の小滝    白滝谷 苔がきれい 


 
コースタイム

11月20(日)
大阪駅 7:15
山科駅 8:05/8:22
志賀駅 8:55/9:10
ゴンドラ麓駅 9:20/9:30
ゴンドラ頂上駅 9:36/9:55
汁谷 10:15
白滝山入口 10:25
最初の鉄塔 10:35/10:40 所要時間 5:55
長池 12:15 歩行時間 3:50
音羽池 12:35 休憩時間 2:05 内キノコ採り0:50
白滝山 12:40/13:50 歩行距離 9.53km
夫婦滝路分岐 14:00 累積登高 819m
夫婦滝上の小屋、分岐 14:15 累積下降 819m
夫婦滝 14:20
夫婦滝上の小屋、分岐 14:25
白滝山入口 15:10
汁谷 15:15
ゴンドラ頂上駅 15:50/16:00
ゴンドラ麓駅 16:06/16:20
蓬莱駅 16:25/16:42
山科駅 17:13/17:23
大阪駅 17:57

 
比良山白滝山トラック地図 

参加者    会員5名(清水、岡村、白柳、南井、村上、)


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