白山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

白山 
2013年8月7日(水)~9日(金)

8月7日(水)晴れ
 福井北ICを下りて市ノ瀬へと向かう。途中、京福電車が1両トコトコはしるのどかな風景や恐竜博物館の建物を左に見ながら車を走らせる。市ノ瀬からシャトルバスに乗り換え別当出会へ行く予定だったが、今日は丁度マイカー規制解除日で別当出合手前まで車で入れる。運が良い。進入禁止手前の路肩に車を止めて少し歩くと登山口のある別当出会に着く。金沢からの路線バスが止まっている。トイレ、休憩舎、アイスクリーム200円と書いてあるので売店もあるようだ。

 登りは砂防新道をまず長い吊り橋から入山する。白山は日本三霊山の1つで吊り橋の向こうには俗世と違う世界があるような気にさせてくれる。橋を渡りきると樹林帯の中の良く整備された道をゆっくりと高度をあげていく。顔から汗がポタポタと落ちる。
 トイレのある中飯場に着く。腕章を付けた人が鎌でオオバコを一本一本取り除いている。地味な作業だが高山植物はこうした努力に守られているのだろう。右手の谷を覗くと砂防堰堤が「これでもか」と幾重にも造られている。その上流の稜線近くからは滝の水が勢い良く流れ落ちている。自然と人間との競争に思えてくる。 どんどんと高度を上げると甚ノ助避難小屋に着く。きれいな小屋で前にベンチがあり休憩をするのに便利な場所だ。私達ももちろん休憩する。

やがて木々が姿を消し、お花が多く見られるようになり南竜道分岐に着く。ここから景色は一変して沢とお花畑の道へと突入していく。急登だがお花の写真を撮るのも忙しく心が弾む。濃いピンクのシモツケソウ、愛らしいハクサンコザクラ、ダイモンジソウ、イブキトラノオ、シナノキンバイ、ニッコウキスゲ等々。

     
 中飯場から見た柳谷 不動滝も見える    南竜ヶ馬場分岐のハクサンコザクラ(サクラソウ科)
     
 黒ボコ岩下お花畑のシモツケソウ(バラ科)    黒ボコ岩下お花畑のオタカラコウ(キク科)

 一口飲むと三年長生きすると言う白山延命水に着く。竹を切った小さな器が置いてある。がぶ飲みしたので長生きしすぎて、皆から迷惑がられないか心配だ。すぐ上の黒ボコ岩の上に座っている人の姿が見える。高いところがあれば登りたくなるのは私だけじゃないようだ。
 木道が見えると阿弥陀ヶ原だ。コバイケイソウが群生している。一面が白い花で埋め尽くされ、圧巻だ。今年は当たり年らしい。御前峰も前方奥に見える。ハイマツ帯の五葉坂を登りきると室堂に到着する。ここもコバイケイソウの花の群生だ。

 ビジターセンターで宿泊の手続きを済ますと、ハッピを靡かせた、いなせなお兄さんが今日の寝床に案内してくれた。食事の後、別当出会を6時に出発してお花松原も往復してきたと言う南井さんと合流し、明日の御来光を「センター前4時10分に待ち合わせ」と決める。

     
 弥陀ヶ原のコバイケイソウ(ユリ科)    白山神社奥宮と御前峰

8月8日(木)晴れ
 御来光を見る為に起きる人で周りがザワザワしだす。約束の時間には早いが外に出ると満天の星が輝いている。星座の名前が解らないのが残念だ。 もう1度床に戻り、暫くして我々も南井さんと合流してから出発する。すでに御前峰へ向かう人のヘッドランプの灯りが山頂までユラユラと続いている。室堂神社の太鼓が「ドン」となり神社の人もこんなに早くから詰めているのかと感心する。御前峰に着いた頃には全体が薄明るくなり始めるが、風が冷たいので風を避けて岩場の陰に陣取り御来光を待つ。
 突然、大きな声で話しだす人の声が聞こえてくる。少し離れているので聞き取りにくいが白山、白山神社の生いたち、環境保全の話の様だ。

 5時を過ぎた頃、遠く東の空が茜色に染まりはじめるとやがて太陽が登り始める。厳粛な気持ちで手を合わせていると、いきなりの万歳三唱が始まる。音頭とりは神主さんらしい。初めて体験する賑やかな儀式だが私は静かに迎えたいと思った。

   
 三方崩山の方向から現れたご来光 白山最高峰、御前峰山頂(2,702.2m)で

 室堂に戻り南竜道から下山すると言う南井さんと別れ、朝食の後ショートコースを通りまず大汝峰へ向かう。
 クロユリ、ミヤマキンバイ、ハクサンコザクラ、アオオツガザクラ、チングルマ、等のお花畑を進むと右に雪渓に閉じ込められた千蛇ヶ池、左に小さな百姓池があり、イワギキョウが目立ちはじめると大汝峰への登りになる。岩がゴロゴロしているがすぐ山頂に着き、高い石垣に囲まれた祠がある。御前峰越しに別山も見える。

     
 クロユリ(ユリ科)    イワギキョウ(キキョウ科)
     
 大汝峰から見た翠ヶ池、剣ヶ峰そして御前峰    コイワカガミ(イワウメ科)

 山頂から北西にハイマツ帯の中の道を下ると目指す七倉山とその奥に四塚山が柔らかい稜線を描いて見渡せ、山道も緩やかに登っているのが見て取れる。岩の窪みに水を貯めたお手水鉢に着く。ここから先の斜面もお花が咲き乱れている。一方東側の谷をつくる山肌は崩壊が進んで荒々しく茶色い肌を露出させている。

 斜面を緩く登ると雪渓のある七倉辻(北竜ヶ馬場ともいう)に着く。ここは釈迦新道、加賀禅定道、岩間道、中宮道の分岐道だ。交差点で賑やかなイメージだが大汝峰を下り始めてから今まで3人に出会っただけで静寂そのものだ。
 四塚山は加賀禅定道方面へ少し下り、登り返すと大きな石塚のある平らなお花の咲く広場に着く。広場に沿って左に長い外輪の様な平らな稜線がある。その中でも1番高そうな所を目指すが有るはずの三角点(2,519.5m)がない。帰ってきてから最新の地図をよく調べると、三角点はこの最高点(2,530m)よりも北の少し低いにある。山頂はハイマツ帯で探す事が困難なのと三角点に執着がないので最高点らしきところに至ったことに満足して七倉辻分岐に戻る。
 今度は岩間道方面(楽々道)へ向かうが七倉山もトラバースするばかりで山頂へのルートが見当たらない。山頂はすぐ近いが笹とハイマツが茂り藪こぎするのは容易でないので、ここを山頂として戻る事にする。

     
 大汝峰中腹から見た七倉山とその奥の四塚山    大汝峰と七倉山のコルにあるお手水鉢

 往路を辿り大汝峰分岐まで戻り大汝峰巻き道を進むとやがて池巡りの道と合流する。血の池、1番大きな翠ケ池、雪渓に半分覆われた紺屋ケ池、油ケ池がある。荒涼としたガレ場だが花も咲き大汝峰、剣ヶ峰、御前峰に守られるように翠の水を佇ませている。
 ガレ道を少し登り大きな石が多くなると今朝御来光を見た御前ケ峰山頂だ。暫く遊んでから室堂に戻る。

 
 左から翠ヶ池、剣ヶ峰そして御前峰(3枚の写真をパノラマ合成)


         
     紺屋ヶ池と剣ヶ峰    御前峰から見た左、大汝峰と右、剣ヶ峰 

8月9日(金)晴れ
 黒ボコ岩までは往路を辿り、分岐で観光新道へと下山開始だ。やがて「これぞ白山のお花畑」私の心なかの白山のお花畑と同じ両斜面全体に咲き乱れる風景が現れる。薄い霧で全体がはっきり見渡せないのが残念だ。馬のたてがみあたりだろうか?「百花繚乱」まさにこの様にあるような気がする。後続のグループからも歓声が聞こえてくる。ミソガワソウ、ハクサンシャジン、イワオオウギ、カライトソウ、どの花も霧の中で重たそうに下を向いている。その中でイブキトラノオだけが風に揺られてゆっくりと揺れている。マツムシソウは艶やかな紫色で咲き誇っている。
 去りがたいが気持ちを押さえて下山をする。

     
 観光新道蛇塚周辺のお花畑のミヤママツムシソウ(キク科)    観光新道の真ん中の岩場のお花畑

 殿ケ池小屋は建て替えられるようだ。石垣だけで小屋はなく建設現場小屋がある。
 やがて痩せ尾根になり稜線上に岩場が多くなる。仙人窟をくぐり別当坂分岐に着くと真っすぐ尾根を行く白山禅定道と別れ左に急な斜面をどんどん、どんどん下る。樹木が高くなる。高度が下がるせいか暑い。地図では林道を横切るのだがそれも解らないまま別当出会に着いた。

 残りもので昼食をすませ、車に戻る。そして白峰温泉で汗を流し楽しい山行を終えた。

花の種類も多く、あいまいな記憶をたどるその同定作業に苦労することもあったが、一段と楽しくもあった。
お二人には長距離の車の運転を有難うございました。(村上)


参加者 会員3
(清水、村上、M)

コースタイム

車距離km 車距離km
8/7(水) 8/8(木) 7/7日(日)
川西 6:25 0 室堂 4:05 室堂2,440 6:50 全歩行距離 26.225km
千里中央 7:00 御前峰 4:40/5:30 黒ボコ岩2,330 7:10 全所要時間 20:55
吹田IC 7:15 室堂 6:00/7:15 観光新道 全歩行時間 15:30
京都南IC 7:35 お花畑コース 馬のたて髪2,180 7:50 累積登高 2,676m
竹田駅 7:40 大汝分岐 8:45 殿池小屋2,030 8:25/8:30 累積下降 2,623m
京都南IC 7:50 大汝峰 9:05/9:20 岩尾根1,880 9:00/9:05
多賀SA 8:50/9:00 御手水鉢 10:00/10:20 慶松平越前禅定道分岐 9:45/9:50
福井北IC 10:25 北竜ヶ馬場(七倉ノ辻) 10:35 別当出合1,280 10:50/1140
市ノ瀬 11:30/11:40 四塚山最高点 10:50/11:05 別当出合手前300m 11:50/12:00 300
別当出合手前300m 11:50/11:55 300 北竜ヶ馬場(七倉ノ辻) 11:20/11:40 白峰温泉 12:25/13:45
別当出合1280 12:05/12:35 七倉山 11:55 福井北IC 14:40
砂防新道 北竜ヶ馬場(七倉ノ辻) 12:05 南条SA 15:00/15:10
中飯場1,470 13:15/13:25 御手水鉢 12:15 菩提寺PA 16:20
甚之助小屋1,960 14:50/15:00 大汝中腹 12:35/12:45 京都南IC 17:05
南竜ヶ馬場分岐2,100 15:25/15:35 巻き道分岐 12:55 竹田駅 17:15
黒ボコ岩2,330 16:25/16:30 大汝分岐 13:20 京都南IC 17:40
室堂2,440 17:05 翠ヶ池 13:30/14:00 中国豊中IC 18:20
御前峰 14:30/14:50 阪急蛍ヶ池駅 18:30
室堂 15:20 川西 19:00 600
歩行距離(km) 6.45 14.02 5.75
登山所要時間() 5:10 10:45 5:00
歩行時間(km) 4:05 7:30 3:55
累積登高(m) 1,288 1,256 132
累積下降(m) -102 -1,256 -1265

     
 白山トラック地図    四塚山、七倉山トラック詳細地図

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

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