奥美濃 屏風山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

奥美濃 屏風山(1,354.2m) 

2014年5月18日(日)
 奥美濃の最北、福井と岐阜の県境にあり根尾富士と呼ばれる屏風山へ登りました。名神高速から東海北陸道を経て関から分岐した東海環状道関広美ICで降りた後、国道418号線からぐねぐねの山道を2時間近く走り、10:00ようやく河内谷林道の駐車スペースへ到着、登山準備を開始する。

 10:20駐車場出発、快晴の中、林道歩きをスタート、20分で林道ゲートを通る。屏風谷にもう少しというところで左手にこれから登る屏風山が見える。とても近くに見えるが、その分急登と言う事か。1時間20分の長い林道歩きで11:40に登山口、屏風谷入口へ到着する。ここで軽く昼食をとる。

 
屏風谷手前の河内谷林道から仰ぐ屏風山   登山口、屏風谷入口 標識がある

 12:00、登山口から少し下り川原へ出て暫く歩くと堰堤があり、左側に付けられた鉄のハシゴを上る。すぐに小滝があり、釜の右に渡された丸木の桟を岩を伝い渡ってから、さらに屏風谷の沢筋を、何度か渡りながら30分で尾根への取付きへ。取付きには赤いテープと共に逆さに吊るされた炊飯器のお釜と鉄の棒が。お釜には熊の絵が書いてある。??何のおまじない??と言いながら12:30、いきなりの急斜面を登る。最初は細いロープが張られ、これを頼りに登るがすぐにロープもなくなり、笹や木の枝や根っこ等を掴みながら落ちないよう必死に登る。足を滑らせれば、一直線に川原へ転げ落ち、怪我だけでは済まされないだろう、下りの方が怖いなと恐怖心を抱きながら登る事1時間、13:45主稜線へ到着、5分程一休みする。

 
谷に入ってすぐの砂防堰堤 左に鉄ハシゴがある     同小滝と丸木の桟
 
尾根への登りの取付き点の赤テープと黒い鍋    取付き点から張られたロープにつかまっての急登 

 
 ここから山頂へ至るまでは、ひたすらの藪こぎ、贅沢にもシャクナゲの藪こぎ、桧の大木の根をまたいだり、これでも
かと笹や木の枝が両脇から迎えてくれる。何度、顔を突き刺した事か。次第に右手に山頂が見えてくるが、近くに見えてまだ標高は随分上がるようだ。どんどんと藪をかきわけ斜面が登りになってくるとシャクナゲもなくなり周りは笹だらけ、急登になると両手で笹を掴みながら足元が滑らないように慎重に登っていく。右手に視界が開け始めると、まだまだ雪をまとった山々が遠くに見え始める。足元を注意深く見ると、カタクリ、イワカガミ、イワナシの花が咲いていた。急登の藪こぎに疲れ果てた頃、目前に山頂が見える?と思われたが、上にはまだ笹の道が…15:25本当にようやく山頂に辿り着くことができた。長い長い藪こぎだった。

 
 主稜線から山頂を望む   頂上近くの笹の急登 40度近い 


 山頂は周囲3m程の笹が刈り取られ、三角点もあり、北アルプスは前穂高奥穂高、乗鞍岳、御嶽山と遠くに見る事ができる。白山、能郷白山はとても近い。今後登る機会もないかも?と写真をとったり、村上さんよりグレープフルーツを頂き20分程滞在した後、暗くなる前に藪の急登を降りたいので、15:45下山を始める。

 
山頂には二等三角点が据えられている    山頂からの白山山系 
 
山頂からの北アルプス 中央が笠ヶ岳右端は穂高岳    中央やや右の丸い頂が能郷白山(1617m) 


 山頂直下は、来た道が見えない程の急登で、下りも笹を両手に持ち滑らないよう(滑った方が早いかも)しかし下りは一気に降りる。早い。30分程下った所、桧の大木の根元で、ひと休憩する。その後もまた来た道をわずかな踏み跡を頼りに、笹やシャクナゲの藪をこぎ、大木を何度かまたいだりくぐったりしながら進む。16:20主稜線の分岐点へ辿り着き、もうひとつのグレープフルーツを頂き、屏風谷までの最後の急登を下降始める。
 最初は緩やかな下降で木の根等に気を付けながら降りるが、最後の最後、急斜面の藪を下り始めると、途中で左下へ踏み跡をたどるべきところを真っ直ぐ進んだため、登山道から少し右へ、上流側へ15mほど外れて、谷底から20m程ある壁の上に出てしまった。少し登り返して斜面へを下流側へ巻くと、赤テープとロープを発見、ロープを伝い降り、ようやく屏風谷の川原へおりることができた。時間は
17:40
 ここからまた来た道、沢筋を歩き18:10登山口、屏風谷入口へ到着、さらに林道歩き1時間20分の間にあたりは薄暗くなり、19:30駐車場へ着いた頃にはすっかり暗くなっていた。

 ここから関西方面へと帰路につく。

 滅多に行く事の出来ない山へ連れて行って下さり、皆様有り難うございました。 (M)

 
主稜線のホンシャクナゲ    稜線から屏風谷へ急斜面を下る 
     
取付き点のすぐ上流の滝 落差5m程     

 余談、参考
 昨年10月、今回よりも早い時間に家を出て屏風山へひとりで出かけましたが、西大垣ICから本巣市を経て国道157号を根尾樽見まで出ました。しかし市街地を通るため信号も多くかなり時間がかかりました。また今回も同じながら、樽見から上大須そしてヘアピンが折返している折越峠を越える林道も長くて河内谷林道に着いたのは9時過ぎでした。
 この季節17時には暗くなるので結局屏風谷から尾根へ上がる取付き点の手前で11時となり、登頂して明るい内に林道に戻るのは無理かも知れないとあきらめてのんびり昼食をして帰りました。
 今回は空いているアクセス道路として東海環状道関広美IC経由国道418号線を利用しました。多少は速く行けたと思います。
 河内谷林道の駐車場所は今回の場所よりさらに1.2kmほど奥の左側に広いスペースがあります。ゲートよりも300m程手前です。地図 1に駐車適地として記入しています。前回はそこまで行ったのですが、今回は記憶違いして皆さんに往復30分も余計に歩かせてしまいました。申し訳ありません。

 屏風谷への下りの最終部分は分かりにくかったものの、すぐに正しいルートへ戻れました。20mザイルを持参して行きましたが、いざというときはザイルがあると心強いと感じました。
 関西からはアクセスに時間がかかるので、できれば前夜に岐阜市や根尾のホテルや旅館泊まるか河内谷林道駐車地でのテント泊するなどが望ましいと思います。 (清水)


参加者 会員4(清水、白柳、村上、M)

コースタイム

川西    5:00 河内谷林道(駐車)(470m) 10:00/10:15 河内谷林道(駐車)(470m) 19:25/19:40
池田 5:20/5:35 林道ゲート 10:35 関・広美IC 21:10
吹田IC 6:00 登山口・屏風谷入口
(640m)(昼食)
11:40/12:00 養老SA 21:50
京都南IC 6:25 尾根取付き点(700m) 12:30/12:40 京都南IC 23:05
近鉄竹田駅 6:30 尾根・分岐点(1010m) 13:45/13:50 近鉄竹田駅 23:10
多賀SA 7:25/7:35 1110m地点 14:35/14:40 京都南IC 23:15
関・広美IC 8:35   屏風山山頂(1354.2m)  15:25/15:45    中国豊中IC 23:40
河内谷林道 10:00/10:15 1060m地点 16:20/16:25 蛍ヶ池駅 23:45
尾根・分岐点(1010m) 16:45/16:50 池田 23:55
    尾根取付き点(700m)   17:40/17:45    川西 24:10
登山口・屏風谷入口 18:10/18:15
林道ゲート 19:10 車走行距離 546km
河内林道(駐車)(470m) 19:25/19:40 高速走行距離(190km+200km) 390km
    下道走行 156km
駐車地出発後の行動時間 9:10
内休憩時間 1:20 
        徒歩時間 7:50
歩行距離 20:35km
内林道歩き  13.2km 
            累積登高標高(駐車場~頂上) 1,140m


 
屏風山トラック地図 1 

 
 屏風山トラック地図 2

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。

山行記録トップへ

「山があるクラブ・Ⅱ」 HOME