若狭 青葉山山行記録/関西の山の会会員募集「山があるクラブ・Ⅱ」登山クラブ

山行記録

若狭 青葉山(693m)

2022年7月31日(日)  晴れ
 青葉山は福井県側では若狭富士、京都府側では丹後富士と呼ばれている双耳峰の山で、白山火山帯の安山岩からなるコニーデ式の死火山である。又、植物の宝庫でその数400余種にのぼる花の山である。(山と渓谷社版 関西百名山 より)
 特に東の高浜の海岸から見たピラミダルな山容はまぎれもなく名山である。

 青葉山の固有種であるオオキンレイカを求めて、この時期に山行が組まれた

 
 高浜町和田ビーチからの青葉山
高浜町観光協会公式HPから引用 

2022年7月31日(日)  晴れ
 それにしても朝から暑い。
大阪の今日の最高気温は37℃とテレビから天気予報が聞こえる。
 青葉山は北にあるのだから少しは気温が低いかと思ったが舞鶴地方の最高気温も37℃で大阪と同じだ。 体力の不安をおぼえながら地区別の集合場所JR川西池田駅前に向かう。

 何時も車を出していただいている清水さんに感謝して車に乗り、新名神高速道池田ICから舞鶴若狭道東舞鶴ICを経て全体集合場所のハーバルビレッジに向かう。

 車中、清水さんから「面白いものが見える場所があるからカメラの用意をして」といわれる。「何だろう」と緊張して待っていると新名神から右は山陽道へ、左は中国道へと分岐に誘導する車道に塗られた色分けがウクライナ国旗と同色だった。早く戦争が終わることを願ってカメラに収めた。

新名神の中国道分岐に連なるウクライナ国旗
左車線が中国道へのレーン

 全体の集合場所ハーバルビレッジで滋賀地区の仲間と合流する。生薬や有用植物の栽培や研究する園地で一般訪問者のために施設がととのえられている。


 2台の車を下山予定の松尾寺付近に1台、出発地に1台と分散駐車させて登山を開始する。南井代表の有難い心使いです。

 ハーバルビレッジの中を通り車道にでるとすぐに青葉山登山口に着く登山マップの掲示板を見てから林の中へと進む

 右手の林の中ににキヌガサタケがでている白いレースのスカートをはいた様な形からは朽ちているがレースの網目はまだ残っている。清水さんから中華料理では珍重されると聞いて「食べられるのか」と驚いた

 序盤から勾配はまぁまぁあるが丸太の階段で整備されているので歩きやすい高野口からの合流点を通過するころには急勾配になってきて、つづら折りに路がついていても息があがりはじめ、汗もふきだす。

 アンテナ基地のような場所を過ぎるとすぐ高床式風の展望台に着く。展望台からは山を背に海に向かって広がる高浜の集落がのぞめる

   
高島町ハーバルビレッジ(ハーブの郷の意味)   中山登山口 
     
アミガサタケ    


 
展望台    展望台から見た高浜町と海岸 

 さらに登ると金毘羅大権現を祭った祠のある広場にでる。ベンチもある山頂と糠喜びしたが青葉山まで1Kの標識があるこの頃にはヘトヘトになっていた

 大きな岩塊の馬の背は名前通り馬の背中の様、平地でもふらつくこの頃の私は下に見える高野の町をチラ見して慎重に渡り終える。ご褒美のようにコオニユリが1本咲いていた。


 やっと東峰に着き、昼食タイムとなる。パンやおにぎりは喉を通りそうもなく野菜だけを無理やりたべる

     
金毘羅大権現   馬の背 
     
ブナの大木    東峰頂上、青葉山神社前で 

 同じ場所に座った両隣さんは食の進まない事を想定して、食べやすいバナナや冷うどんに野菜のトッピングをした物を持って来ている。感心する
 皆さんから次から次と冷えたフルーツ等が回ってくる疲れた身体にしみこんでいく感謝です。


 東峰から西峰へは取り付けられた梯子やロープを使って登ったり、たまには下ったり、トラバースしたりのスリル満点のコースだ殆どが片側は岩塊の壁、反対側は切れ落ちている険しい谷だが、お目当てのオオキンレイカが健気に岩壁から根を張り黄色い花を咲かせているギボシもコオニユリも咲いている

   
 
鎖場    鎖場の蟻の戸渡り 
   
鎖場の下り 左の岩壁にこの山の固有種、京都府絶滅危惧種
師弟のオオキンレイカ(オミナエシ科) が咲いている
  鎖場から見た西峰 
     
鎖場の崖のオオバギボウシ   同 ギボウシ 

 最後に白山を開山した泰澄大師の修行場だったと言われる岩室をくぐるとすぐに西峰に着く。

 西峰山頂直下には青葉神社西権現が祭られ、その隣の建物は休憩所?か、多くの人が休んでいた

 社の後ろの岩塊の山頂に登る。下には内浦湾の複雑な入り組みと海の深い青さが相まった景観が広がり、その美しさに心が穏やかになる。

 誰かが1本の大きな木の陰に原子力発電所が隠れていると言うが、蝶をカメラにおさめようと追いかけている我が仲間の姿は平和そのものだ。

 ここにも登り口の岩壁にオオキンレイカ、コオニユリ、ギボシ、イブキジャコウソウが咲いていた。

   
泰澄上人が籠ったという大師洞    西峰山頂 青葉神社西権現紗の後ろに大岩がある 
     
山頂の大岩から見下ろした内浦碗 海の青が素晴らしい    大岩の壁に咲いたオオキンレイカ


 後は松尾寺めざして下山するだけだと高をくくっていたが、なかなかの激下りだ

 やがて息が切れ始め、景色を楽しむ余裕がなくなる。下りで息切れするのは初めてかもと思いながら下った。

 途中、真っ直ぐに伸びるモミの巨木や多くの苦難に勝って成長したようなデコボコ巨木をみて裏側から松尾寺境内に入った
 本堂は改修中でメッシュシートに囲まれていた。松尾寺 開山は708年 本尊の馬頭観音の開帳は数十年に1度の秘仏で西国霊場第29番札所です

     
広葉樹の自然林 緑が目に染みる   モミの巨木 
   
アカガシの巨木    サイゴク29番札所、松尾寺 ただ今本堂を改修中

 出発前に分散して駐車してもらった車に乗り、ハーバルビレッジに戻る。車で10分程かかっているので、この暑い中歩かなくてよくて本当に感謝です

 皆さんから頂いたフルーツ等のお陰で何とか下山できました。有難うございました。


 ここで滋賀地区の仲間と別れた。私達3人はJR川西駅まで送ってもらい解散とした。

 。有難うございました。  (文 村上)


コースタイム

JR川西池田駅 7:00 所要時間 4:45
川西IC 7:20 歩行時間 3:25
西紀SA 約15分休憩 休憩時間 1:25
舞鶴東IC 8:40 測定機器 スマホ
ハーバルビレッジ駐車場 8:55/9:05 ソフト ジオグラフィカ
松尾寺第二駐車場(250m) 9:15/9:20 測定点数 306
ハーバルビレッジ駐車場(115m) 9:25/9:35 歩行距離 5.10km
370m地点 10:20/1025 累積登高 742m
展望台(420m) 10:35/10:50 累積下降 614m
馬の背(620m) 11:20/11:25
東峰(693m) 11:40/12:05
鎖場(682m) 12:15
西峰(682m) 12:50/13:15
松尾寺(250m) 14:20
松尾寺第二駐車場(250m) 14:35/14:40
ハーバルビレッジ駐車場 14:50/15:20
舞鶴東IC 15:50
川西IC 16:50
JR川西池田駅 17:10

若狭 青葉山トラック地図

参加者    会員7名(植木、清水、白柳、塚本、永井、南井、村上)  

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